コーヒーの薬効成分と言えば、カフェインを思い浮かべる方が多いと思います。カフェインには様々な効能がありますが、ここではそのカフェインを90%以上除去したカフェインレスコーヒーの効果について見ていきましょう。
コーヒーの効果
まず初めに、コーヒーの効果についてあげていきましょう。
コーヒーの代表的な成分といえば、眠気を覚まし集中力が高まるとされる「カフェイン」と、ダイエットや病気の予防に効果があると言われている「クロロゲン酸」。そしてリラックスの効果がある「香り」です。
カフェインの効果とは?
「コーヒーといえばカフェイン!」というイメージの結び付きは強いです。まずはカフェインの効果とされているものについて見ていきましょう。(人によって効果に差があり、絶対ではないのでご注意を。)
カフェインのメリット
- 眠気を覚ましてくれる覚醒効果
- 集中力・記憶力の向上
- 脳卒中のリスクを抑えてくれる
- ダイエットに効果的な脂肪燃焼酵素の活性化
カフェインのデメリット
- 依存性がある
- 頭痛を引き起こしやすい
- 不眠症の原因になりやすい
- 胃液の分泌を促し胃もたれになりやすい
- 成長ホルモンの分泌を抑えてしまう(妊婦や子どもへの害)
- メラニン色素の拡張によりシミができやすい
- 利尿作用により脱水症状やカルシウム不足に陥りやすい
- 過剰摂取でイライラの原因になる
カフェインの効果はメリット・デメリットともに表裏一体となっており、代表的な効果である“眠気を覚ましてくれる効果”も、摂りすぎたり午後以降に摂ることで“不眠症の原因”につながる場合があります。
クロロゲン酸の効果とは?
クロロゲン酸は「ダイエット効果のあるポリフェノール」として知られています。コーヒーが美容に効果あり、と言われるのはこのクロロゲン酸の働きが大きいです。
クロロゲン酸のメリット
- 若さを保つアンチエイジング効果
- 糖尿病やガンのリスクを抑えてくれる
- 脂肪・コレステロールの吸収を抑えてくれる
- 血糖値の上昇を抑えてくれる
クロロゲン酸のデメリット
- 過剰摂取でミネラルの吸収を阻害
カフェインに比べ、クロロゲン酸の効果自体にはリスクは少ないようです。また、1日に3〜6杯程度の摂取量を守ることで、リスクは限りなくゼロに近いといえます。
カフェインレスコーヒーならリスクが少ない?
カフェインは、妊産婦や胃炎治療中の方、パニック症候群の方や抗うつ薬を服用している方、小児の場合は心身に悪影響を及ぼす可能性があるため注意が必要といわれています。
しかし、カフェインレスコーヒーはカフェインを90%以上除去しているため、注意が必要な方でもいくらか安心して飲むことができます。カフェインレスコーヒーに切り替えることで得られるメリットを見てみましょう。
カフェインレスコーヒーに変えるメリット
- 睡眠の質の向上
- 胃もたれの改善
- 頭痛・イライラ・貧血の改善
- 冷え性の改善
- 「香り」によるリラックス効果はそのまま
カフェインのデメリット面をほぼすべて改善することができるカフェインレス。覚醒作用は薄れるものの、眠りの質が上がり、カルシウムの排出を抑え、体を冷やしてしまうデメリットも無くなります。
また、「香り」はクロロゲン酸の効果によるものとされているため、カフェインレスにすることで失われることもありません。
カフェインレスコーヒーで得られる大きな効果
カフェインレスでも高血圧・低血圧に効果あり
最近の研究では、コーヒー特有の香り成分や苦み物質などに自律神経活動を高める効果があるのではないかという研究結果が得られています。
カフェイン以外の成分で自律神経を高めるこということから、高血圧、低血圧への効果はカフェインレスコーヒーでも得られることができます。
ダイエット効果は無くならない
カフェインレスコーヒーは、脂肪の代謝を高めることも研究の結果から認められたそうです。これも、クロロゲン酸の効果を引き継いでいるとされています。カフェインの効果としてあげていた「脂肪燃焼作用」もカフェインレスコーヒーで得ることができるということになります。
カフェインレスコーヒーは浅煎りが最適?
健康サプリメントとしても知られている「クロロゲン酸」は熱に弱いため、焙煎を進めていくことで減少していってしまいます。そのため、カフェインレスコーヒーを飲む際は“浅煎り”で飲むようにしましょう。
近年注目されているサードウェーブの“コーヒー豆本来の特性を楽しむ飲み方”にもならっており、香りも損なうことなく飲むことができます。
カフェインレスコーヒーは生活習慣病すら予防できる
カフェインを摂ることで得られると思っていた効果は、実はカフェインレスコーヒーでも得ることができるということになります。デメリットが除去されたと捉えれば夜に飲んでも良質な睡眠が阻害されない。シミを増やす心配がない等々カフェインのデメリットを気にせず飲むことができます。
風味の劣化が問われるカフェインレスコーヒーですが、近年ではその垣根も取り払われつつあります。
眠れない、イライラする、だるい、頭が痛いなど。まさかカフェインの影響だとは思ってもみなかった悩み、もしかしたらカフェインレスコーヒーに切り替えることで改善されるかもしれませんよ。