品種や産地によって違う香りを持つコーヒー豆。淹れたてのコーヒーの香りは、本当に素晴らしいですよね。今回は「アーシー」と表現されるコーヒーについてご紹介します。
アーシーについて
アーシー(earthy)とは、コーヒーの香りを表す用語で「Earth=地球」という言葉の通り、コーヒー豆から感じられる大地の土っぽさや、自然を感じられる時に使用されます。
具体的な表現としては「土質・土性・土のような・地中の・土臭い・泥臭い・粗野な」というネガティブな要素と、「素直な・気取らない・野生的な・素朴な」というポジティブな要素の両方の意味が含まれています。アーシーの香りは、インドネシア産のコーヒー豆に表現されることが多いです。
味覚用語としてのアーシー
アーシーは、「コク深さ・土の香り・湿った土のような・泥臭・カビ臭・土で汚れたような臭い」など、カッピングの味覚用語としても使われます。
アーシーな香りの秘密
アーシーな香りが生まれるのはなぜでしょう。それはインドネシア独特の精製方法「スマトラ式」によるものです。通常、収穫されたコーヒーチェリーは、ひとつにまとめられてから精製工程へと入っていくのですが、スマトラ式の場合は各農家が予備乾燥の段階まで行い、その後集荷され、脱穀・乾燥が行われます。
この工程をすることで、生豆はインドネシア独特のグリーンビーンズになり、エキゾチックアーシーと呼ばれる、大地や森、ハーブのような独特の風味が引き出されるといわれています。
アーシーを感じるおすすめのコーヒー豆3選
- スマトラ・マンデリン
スマトラ島で生産されているスマトラ・マンデリンはインドネシアでは数少ないアラビカ種の高級コーヒー豆。マンデリンコーヒーは、酸味が少なく苦味成分が強いのが特徴。 - トラジャ・カロシ
スラウェシ島で生産されているトラジャ・カロシも、アラビカ種の希少なコーヒー豆。まろやかな苦みと深いコクが雑味のないクリーンな味わいが特徴。 - ジャバ・ロブスタ
インドネシアコーヒーの9割を占めるロブスタ種。その中の最高級豆と呼ばれているのがジャバ・ロブスタ。独特な香りが特徴で、酸味が少なく苦みと渋みコクが感じられます。
インドネシアの飲み方で楽しもう
インドネシアでは、コーヒーフィルターを使用せずコーヒー粉とシュガーをカップに入れて直接湯を注ぎ、粉が落ち着いてから上澄みだけを飲むという方法でコーヒーを楽しむことが多いそうです。
この抽出方法は、ダイレクトにコーヒーの成分が抽出できるので、インドネシアコーヒー特有のアーシー感を思いっきり楽しめますよ。粉を飲んでしまうのが怖いな、と思う方はコーヒープレスで抽出するのがおすすめです。インドネシアの飲み方でアーシーな香りを楽しみましょう。
アーシーとは素朴で土の香りがするコーヒーの表現
コーヒーの香りを表すアーシー(earthy)とは、コーヒー豆から感じられる大地の土っぽさや、自然を感じられる時に使用され、「土質・土臭い・泥臭い」というネガティブな表現と、「素直な・野生的な・素朴な」というポジティブな表現、両方に使われています。
コーヒーの香味風味の表現はイメージがしにくく、実際に飲んでみて感じてみることをおすすめしまう。
インドネシア産のコーヒー豆で感じる香りなので、コーヒー粉に直接湯を注ぐ「インドネシア流」の楽しみ方で、実際にアーシーな香りを楽しんでみてはいかがでしょうか。