クレマトップというと、数あるコーヒーフレッシュの中でも知られた名で、多くのお宅で見かけます。そんなクレマトップですが、牛乳と比べると見劣りされている認識がある反面、牛乳にはないメリットを持っているのです。
そこで、今回はクレマトップの特徴を牛乳との違いを踏まえながら見ていきたいと思います。
クレマトップの特徴
クレマトップ最大の特徴と言えば「クリーミーさ」です。
牛乳を遥かに凌ぐ柔らかな口当たりを持っています。それでいて牛乳のようなある種クセのある独特な風味はありません。そのため、コーヒーの風味を最大限に保ちつつ、円やかに仕上げることができます。
カロリーや脂質の摂取量を減らせる
クレマトップと牛乳を比べた時、100mlあたりのカロリーや脂質は、クレマトップの方が多くなります。(牛乳:67kcal, 脂質3.8g / クレマトップ:302kcal, 脂質30g)
しかし、カフェオレを作るとき、牛乳は50~100ml加えるのに対して、クレマトップは僅か5~10ml程度で済みます。実際にカフェオレを飲むときのことを考えると、カロリーや脂質を抑えることができるのです。
濃いコーヒーとの相性
≪今回の豆と抽出方法≫
- コーヒー豆:マンデリン・トバコ(フレンチロースト)
- 抽出器具 :モカエキスプレス
クレマトップを使うことで、コーヒーの深みを残しつつ、まろやかな風味に仕上げることができます。コクそのものは抑えられ滑らかに感じられます。しかし、注目したい点は苦みにあります。
苦みが程よく残る
牛乳と異なり、滑らかながらもスッキリしているクレマトップは、苦みをある程度残してくれます。とりわけ深煎りのコーヒー豆を用いると、スモーキーさを持つ苦みが良い感じに残り、豊かなコーヒーに仕上げてくれます。
種類にもよりますが、深煎りコーヒー1杯(約150ml)に対してクレマトップ1つの場合、苦みは飲めば一目瞭然にわかるくらい感じられます。2つ以上となると、苦みは弱まり、カフェオレに近い風味になります。
穏やかなコーヒーとの相性
≪今回の豆と抽出方法≫
- コーヒー豆:ブラジル・キャラメラード(ハイロースト)
- 抽出器具 :HARIO V60ドリッパー
穏やかなテイストにクリーミーさが交わるわけですが、牛乳などと大きく異なる点は、コーヒーそのもののテイストへの干渉度です。クレマトップをそのまま飲んでみるとわかりますが、クリーミーな一方でコクに乏しい味がします。
このクレマトップのあっさりしたコクがポイントで、クリーミーさが苦みなどの刺激を弱めてくれる一方で、コクや甘みにさほど影響を及ぼさないのです。
ハニーコーヒーにオススメ
例えばハニーコーヒー(パルプドナチュラル)の場合、クリーミーなテイストを維持しつつ、コーヒーの甘味も割と残ってくれます。これは牛乳にはできない、クレマトップならではの特徴です。
このクリーミーさと甘みがメインのコーヒーは、群を抜く飲みやすさがあります。ただし、人によっては起伏の乏しい冗長なコーヒーに感じられるかもしれません。
明るいコーヒーとの相性
≪今回の豆と抽出方法≫
- コーヒー豆:イルガチェフェ・コチャレN(ミディアムロースト)
- 抽出器具 :フレンチプレス
苦みに特徴のあるコーヒーと同様、コーヒーそのものの風味が残り、明るさが感じられます。その一方で、コーヒーフレッシュの円やかさも感じられます。そのため、カモミールチャイのような丸みを持ちつつも明るいテイストに仕上がっています。
イルガチェフェなど、酸味を持つコーヒーとの相性にも優れています。酸味が強烈でなければ、それらをふんわり包み隠してくれるため、意外と酸味を気にせず飲みにくさなく飲むことができます。
クレマトップを使ったアレンジ
模様を描いてオシャレに
クレマトップは牛乳と比べ脂質の割合が高いため、コーヒーに垂らした瞬間は表面に波紋し、模様が浮かんできます。ただカフェオレにするのではなく、模様が浮いた状態で友人やお客様に出すと、普段より少しオシャレなカフェオレを提供することができますよ。
ポイントは、コーヒーを注いであまり間を置かずクレマトップを優しく垂らす点です。クレマトップを先に注ぐと、コーヒーと混ざってしまい味気なくなってしまいますので気を付けてください。
バニラエッセンスを少し垂らしてみる
クレマトップは、コーヒーの風味を思っている以上に円やかに仕上げてくれます。この円やかさとバニラエッセンスの優しく和むフレーバーは、とても相性が良いです。1・2滴垂らすだけで、バニラミルクを注いだようなカフェオレに仕上がるので、ぜひ試してみてください。
高汎用性!クレマトップは使い方次第
クレマトップは、決して牛乳の代用品ではありません。
牛乳とは異なるクリーミーさは、裏を返せば「牛乳では出せない味を作ることができる」ということです。また、牛乳のような特有のコクがないため、意外と汎用性が高い点も見逃せません。
クレマトップは使い方次第で、おいしいカフェオレを作ることができます。試してみてはいかがでしょうか?