ワインやチーズなど、熟成することで旨みを増す食品は多々あります。実はコーヒーも熟成することで独特の風味と香りが増し、美味しくなるのです。今回は、独特の方法で熟成した「エイジングコーヒー」についてご紹介します。
エイジングコーヒーとは
エイジングコーヒーとは、英語では「aging coffee」または「aged coffee」と表現されます。「aging」というのは、老化や熟成という意味になります。この言葉通り、エイジングコーヒーとは、特別な方法で数年間保管し熟成したコーヒーのことを言います。
エイジングコーヒーの特徴
エイジングコーヒーの特徴は、独特の保存方法にあります。また、数年間寝かせることで、コーヒー豆の持つ自然の風味(もともとの風味)が改善され、まろやかさの中にコクと甘く芳醇な香り高いコーヒーになります。
3年の月日を経て味と香りを作る
エイジングコーヒーは、3年に渡る長期間もの間、慎重に保管されます。生豆は常にモニターによって監視され、豆の水分量を調整するため定期的に豆を回転させます。これによって、発生するカビや腐敗を防ぐことが出来るのです。
最近では、ワインやウィスキーの熟成と同じように、コーヒーにも樽を使用する焙煎業者もいます。この工程によって、エイジングコーヒーに独特の味と香りと加えることができ、焙煎時にムラなく焙煎することが可能となります。
エイジングコーヒーは浅煎りが最適
数年に渡ってエイジングの過程を経たコーヒーは、エイジングが終了した後に焙煎します。深煎りでローストしたコーヒーは、ボディが強く印象的な味になります。
エイジングコーヒーをブレンドすることで、コーヒーの味に深みを与えることができますが、一部の愛好家からは、エイジングコーヒー単体で飲用することが好まれています。エイジングコーヒーを単体で飲用する場合、浅煎りの焙煎方法が好まれる様です。
まろやかで奥深さのある味わいに
完全に熟成されたコーヒーは単に古びたコーヒーと異なり、酸味が抑えられた活力のある奥深い味になります。樽で熟成されたエイジングコーヒーはまろやかで、薫製されたスモーキーな香りがするのだそうです。
また、コーヒーの種類によって異なりはするものの、木の香りのようなオーキー(ワインのテイスティングで使用)など。様々な表現がされることもあります。
エイジングを取り入れる動きが活発に
近年、エイジングコーヒーを取り入れた商品を販売する企業が増えてきています。シンガポールのスターバックスでは、エイジングコーヒーを使用したオリジナルコーヒーや、エイジングコーヒーをブレンドしたクリスマスブレンドなどを販売しています。この流れは今後、拡大していく傾向にありそうです。
以下、エイジングコーヒーについて感想をまとめています。エイジングコーヒーがきになる戸いう方は、購入の参考にどうぞ。
コクテール堂 コロンビア・ダークロースト
- 洗練された苦いが好きな方
- 立体感のあるコーヒーを味わいたい方
エイジング・マンデリン
- 深くリッチなコクのコーヒーを飲みたい時
- 読書や思索などにふける時
コーヒーの奥深さを決める「エイジング」まとめ
エイジングコーヒーとは、単に古くなったコーヒーとは違い、人の手が丹念にかかった特別なコーヒーです。日本ではまだなじみのないエイジングコーヒーですが、企業によっては、エイジングコーヒーを取り入れているところもあります。
一手間も二手間もかけて熟成されたエイジングコーヒー。どのような味がするのか、機会があったら一度試してみてはいかがでしょうか。