コーヒーによる衣類や家具のシミ。誰でも1度は経験があるのではないでしょうか。一度汚れてしまうと落ちないと思われがちですが、家庭でも簡単に落とすことができます。応急処置の方法やご家庭でできるシミ抜き術、シミ抜きする際の注意点をご紹介します。
シミ抜き前の注意点!
基本的に水や中性洗剤でシミ抜きを行いますが、まずは以下の項目に注意しなくてはなりません。
- 時間が経つとシミが抜けにくくなる
漂白剤を使う必要が出てくる。 - 色柄物は色落ちテストを行う
濡らした布などを当ててみる。 - アルカリ性の洗剤は色落ちしやすい
家庭用の中性洗剤を使用すること。 - デリケートな衣類は慎重に行う
家庭で洗えない衣類はシミ抜きは基本的に行わないこと。クリーニング店に相談してみましょう。
コーヒーのシミ抜き【応急処置編】
- 汚れを拭き取る
表面についている汚れをティッシュなどでつまみ取ります。決して擦り取らないでください。 - 裏布を当て、濡らした布で拭き取る
生地の裏側にハンカチなどの布を当て、表面のシミの上から水を含ませた布で摘むようにしてシミをとります。
コーヒーのシミは、時間が経つと落ちにくくなり漂白剤が必要となります。コーヒーシミは水溶性なので、汚れが付いてすぐならば落とせる可能性も高いです。
完全に落とせなくても、応急処置をしていることで後の“シミ抜き”が行いやすくなります。まずは、応急処置の方法を知っておきましょう。
コーヒー以外の汚れにも効果的
上記のように、水だけでもシミは薄くなりますが、石鹸や洗剤などを使うとより効果的です。布を傷めることもあるので、洗剤を付けた部分を水の付いた布で拭き取り薄めておきましょう。
この応急処置は、コーヒー以外にも水溶性の染み(ワインなど)に対して効果があります。外出先などでは、とりあえずこの応急処置をしておいてください。
コーヒーの染み抜き方法
シミ抜きに用意するもの
- 台所用中性洗剤
アルカリ性でないことを確認しましょう。 - シミ抜き棒
綿棒や割箸の先に厚手のコットンを巻き、ゴムで固定したもので可。 - 酸素系漂白剤かオキシドール
塩素系漂白剤や還元系漂白剤は使用しないでください。
シミ抜き方法
- シミ部分を軽く濡らし、洗剤をつける
シミ抜きには台所用中性洗剤が適していますが、無ければ他の中性洗剤でも大丈夫です。綿やポリエステルには直接洗剤をかけても問題ありませんが、デリケートな衣類でシミ抜きを行う場合は、洗剤を薄め、シミ抜き棒などを使用してください。 - ミルク入りの場合は下記の★項目を参照。
- シミ部分をもみほぐします。
シミ部分を軽くもみます。【1】と同様に、デリケートな生地の場合はシミ抜き棒を使用し、やさしく叩いてください。シミが小さい場合は綿棒などを使用し行いましょう。 - 水ですすぎます。
一度で落ちない場合は【1】-【3】の作業を何度か繰り返してください。何度か繰り返しても落ちない場合には、漂白剤を使用します。シミ取り棒を使い、シミ部分に漂白剤を塗った後、温風ドライヤーをかけてください。
色ハゲに注意しよう
温度が高いほどシミ抜き効果が得られますが、色剥げも起こりやすくなりますので注意が必要です。色剥げがおこったときにはすぐに中止し、水ですすぎましょう。シミが取れてきたら完了です。
シミ抜きが終わったら、衣類にあった方法で通常通りの洗濯をしてください。シミ抜きは基本的に洗濯前に行うようにしましょう。洗濯し、乾燥後にシミ抜きを行っても汚れはあまり落ちません。
カフェオレなどミルク入りのコーヒーの場合
ブラックコーヒーであれば、上記のような方法である程度シミ抜きができるものです。しかしながら、カフェオレなどに入っているミルクの成分は脂肪分、タンパク質を多く含んでいるので、シミ抜きが上手くいかない場合があります。
その際は【1】と【3】の行程の間、【2】の部分に特殊な行程を挟むとシミ抜きが上手くいきます。
★ 高温のお湯に浸して絞った“おしぼり”(ない場合は小さいタオルなど)をシミの部分に当てて上から“ラップ”をかけて20〜30分放置してください。
この行程を挟むことによって、ミルクの成分が溶け出しシミ抜きが上手くいきます。
家具やカーペットについたシミ抜き方法
応急処置と同様、家具やカーペットにコーヒーをこぼしてしまった場合も、まずはティッシュやタオルで水分汚れを吸い取ってください。衣類と同様、決して強く擦らないようにしましょう。
布製家具のシミ抜き方法
- 乾いた布などでシミを叩く
布やキッチンペーパーなどを当て、トントンと叩き染みを取る。 - 薄めた洗剤を含んだ布で叩く
薄めた洗剤を布に浸し、汚れた部分を叩く。 - 濡らした布で叩く
水で濡らした布で叩いて洗剤を取ります。 - 乾いた布で拭き取ってください。
※ポリエステル100%の場合は水洗いも可能です。
合皮系家具のシミ抜き方法
- ティッシュなどで軽く押さえる
- 固く絞った布で叩く
合皮系家具の場合は、水分がシミ込まないよう早急に吸い取るのが何よりも大切です。時間が経ってからシミ抜きを行っても、”輪ジミ”ができてしまいますので、迅速な応急処置を心がけてください。
本革系家具のシミ抜きは慎重に!
革製品は、特に水分に弱いですので十分注意しなくてはなりません。万が一シミが付いてしまった場合は、布製と同様の作業を行ってみてください。ある程度は取ることができます。
本革の場合、シミ抜き後にブラッシングなどで毛並みを整え、型くずれなどにも注意してください。
コーヒーのシミ抜き方法 まとめ
コーヒーなどの水溶性の汚れは、応急処置をしておくことにより、効果的に染み抜きを行うことができます。外出先などでは、必ず上記の方法を実践するようにしましょう。
また、家具やカーペットなどについたコーヒーのシミを諦めていた方も多いのではないでしょうか。汚れの度合いや、経過した時間にもよりますが、今回ご紹介した方法でシミ抜きをすることで、落とせる可能性も充分にあります。
家にある道具を使うだけで誰でも簡単にできるので、コーヒーをこぼしてしまった際はぜひ実践してみてくださいね。