「セイロン」と聞くと、紅茶を思い浮かべる人も多いのではないでしょうか。世界第二位のセイロンティー生産国であるスリランカでは、実はもともとコーヒーを栽培していたそうです。今回は、「幻のコーヒー」とまで言われるセイロンコーヒーについて見ていきましょう。
セイロンコーヒーについて
セイロンコーヒーとは、スリランカで生産されているコーヒーのことです。スリランカと聞くと紅茶や宝石が有名ですが、かつてはコーヒーを栽培していました。「セイロン」という名の由来は、1972年まで、スリランカではなくセイロンと称していたためです。
スリランカコーヒーの歴史
スリランカでは18世紀から19世紀のオランダ統治時代、コーヒーの栽培がさかんに行われていましたが、1868年のさび病の大流行によりコーヒー栽培は衰退してしまいます。(さび病とは、コーヒー栽培の天敵とも言えるもので、コーヒーの葉の光合成を阻害し2〜3年で枯らせてしまう病気です。)その後、イギリス植民地時代に、コーヒーからシナモンや天然ゴム、茶などの栽培へとかわっていきました。
スリランカでコーヒー栽培は可能か
スリランカ国内には、コーヒー栽培に適した標高・寒暖差・年間平均気温・降雨量などの条件を満たす地域があるので、コーヒーを栽培するのは可能といえます。現在でも、各家庭でコーヒーを栽培しているようです。
セイロンコーヒーは幻のコーヒー?
セイロンコーヒーは、歴史の上では一度衰退していることから、「幻のコーヒー」といわれています。紅茶に比べコーヒー栽培は手間がかかり、価格も不安定なので、今もスリランカのコーヒー産業は発展していません。
復活プロジェクトが進行中
幻のコーヒーとなっているセイロンコーヒーを復活させようと、政府や企業がプロジェクトを進めているようです。少しずつですが、日本でも通販で購入できるようになっています。興味のある方は一度検索してみてくださいね。
セイロンコーヒーとはまとめ
セイロンコーヒーとは、18世紀頃スリランカで栽培されていた「幻のコーヒー」と言われるスリランカ国産コーヒーのことです。コーヒー生産の最盛期にさび病が大流行し、コーヒー栽培から紅茶などの栽培へとかわっていった歴史があります。流通量が少ないので、まだ市場にはあまりでまわっていませんが、日本で流通するのを楽しみに待ちたいコーヒーですよね。