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【Kalita:カリタ】ウェーブフィルターの特徴&使い方

【Kalita:カリタ】ウェーブフィルターの特徴&使い方

「ウェーブフィルター」とは、カリタ製品の一つ、サードウェーブブームの中で人気を博しているドリッパーです。ドリッパーとしてはかなり特異な形状から、「どんなものだろう?」と思う方も多いのではないでしょうか?

そこで今回はウェーブフィルターについて見ていきたいと思います。

ウェーブの特徴とは?

ウェーブフィルター ①

文字通り「ウェーブ状」のフィルター

このドリッパー最大の特徴は、何といってもフィルターの波打った形状です。

写真のドリッパー本体を見て、気が付くことはないでしょうか?実はこのドリッパー、「リブ」と呼ばれる溝が彫られていないのです。そこでリブの代わりの役割を果たすのが、フィルターの波打った形状です。

ウェーブフィルター ②

この形状によって、画像のようにドリッパーとフィルターに隙間ができて、リブの役割を果たすのです。ちなみに、波打った形状のメリットはこれだけではありません。

ドリッパーとの接地面が少ない

ウェーブフィルター ③

ドリッパーでよくある失敗が、フィルターにお湯を掛けてしまい、コーヒー粉を通らずに側面から湯が抽出されてしまうことです。

しかしウェーブフィルターは、接地面の少ない側面ではなく、コーヒー粉を通ってドリッパーと接する底面からお湯が抜けていきます。そのため、フィルターにお湯を掛けてしまっても、失敗するリスクが少ないのです。

速く・バランス良くお湯が抜ける

ウェーブフィルター ④

そして、このドリッパーは、カリタの他のドリッパーと同じく3つ穴なのですが、穴の配置が異なります。カリタの一般的なドリッパーは横に3つ並んでいますが、このドリッパーは三角形に配置されています。これによりお湯が偏ることも少なく、バランス良く抽出されるのです。

ウェーブドリッパーの使い方

準備するもの

ウェーブフィルター ⑤

  • 専用ドリッパー
  • ウェーブフィルター
  • コーヒーサーバー
  • 出涸らし受け:マグなど耐熱容器なら何でも
  • お湯
  • コーヒー粉(通常、一人前10g~)

※その他、キッチンスケール(豆を測る)・温度計(湯温を測る)などもあると便利です。

フィルターとコーヒー粉をセットする

ウェーブフィルター ⑥

まずはフィルターをドリッパーにセットします。

ウェーブフィルター ⑦

次にフィルターにコーヒー粉を入れます。

この時に表面をならしておくようにしましょう。これは、コーヒー粉を平らにすることで、抽出の偏りを防ぐだけでなく、空気を抜いてお湯の回りを良くすることもできます。軽くドリッパーを揺する程度で試してください。

〘ポイント!〙道具の位置

ウェーブフィルター ⑧

準備が出来たら抽出!……の前に、道具の位置を確認しましょう。

例えばケトルを右手で持つ場合、必然的に抽出中の他の動作は左手になります。そのためドリッパーの取っ手や出涸らし受けを、ケトルを持つ手と反対側に置くとスムーズに抽出できます。

蒸らし

蒸らしですが、表面が円形ですから基本的には円錐ドリッパーと同じ感覚です。

ウェーブフィルター ⑨

円の中心部にお湯をまずは落とします。

ウェーブフィルター ⑩

そして中心から周りに円を描きながらお湯を注いで、

ウェーブフィルター ⑪

全体が濡れる程度でお湯を止めます。

ここでよく問題になるのが、「蒸らしは、どれくらい注ぐの?」というものです。

正直この答えは、人によりけりです。しかしウェーブドリッパーの場合は、おおよそ底面全体が濡れる程度~数滴落ちる程度とみておくと良いでしょう。

ウェーブフィルター ⑫

抽出

ウェーブフィルター ⑬

抽出も、まずは中心からお湯を落としていきます。

ウェーブフィルター ⑭

するとお湯を注いだ箇所に白い泡ができます。この泡を広げるように円を描きながら注いでいきます。

この白い泡の円はフィルターに触れるかどうかくらいまで広げると良いでしょう。

これはペーパードリップ共通の、コーヒー粉の縁やフィルターにお湯を注がないという鉄則です。ウェーブは特殊な形状のため、縁に掛けてもさほど問題ありませんが、気を付けておくに越したことはないでしょう。

ウェーブフィルター ⑮

特に心掛けてほしい点は、キレイな円が描くことです。この円がキレイであるということは、均等に注げているという証拠の一つです。もし歪な円の場合、茶色い部分にはお湯が掛かっておらず、ムラがあるということです。

ウェーブフィルター ⑯

そして抽出する量に達したら、ドリッパーにお湯を残した状態で出涸らし受けに移します。これは出涸らし、つまり薄味で雑味の元になるので、サーバーには落とさないようにしましょう。

これで抽出は完了です。

〘ポイント!〙捨て方に気を付けよう

抽出カスを捨てる時、フィルターを持ち上げて捨てる方がいますが、これは非常に危険です。なぜならばフィルターは水を含んで破れやすいからです。そのために破けてコーヒー粉が散らばったり、それによって火傷をしたりする恐れがあります。

ウェーブフィルター ⑰

抽出カスの捨て方ですが、ドリッパーごとゴミ箱まで持っていって逆さにしてください。そうしてドリッパーの縁を軽く叩くと、抽出カスだけがポロッと落ちてくれます。

簡単で美味しいKalitaウェーブフィルター

通常とは異なる外観から、ウェーブフィルターはプロ向けと勘違いされることが多々あります。しかしそうではなく、簡単に美味しくコーヒーを淹れることを追求した結果なのです。つまり、決して玄人専用ではなく、むしろ初心者の方にも美味しいコーヒーのために使ってもらいたいドリッパーです。

ぜひ使ってみてください。思った以上に使いやすいドリッパーです。

About the Author

汐井有

モットーは専門化したコーヒーについて、詳細を伝えつつ噛み砕いた説明で興味を持ってもらうこと。 専門的な記事と解りやすい記事の両方を書こうと思っています。