小説の舞台になりそうな空気感
ちょっと大人の気分で散歩したい時にぴったりの神楽坂エリア。坂の両側にどこまでも軒を連ねる様々なジャンルの店が、道行く人を飽きさせることはない。
メイン通りから脇にそれたひっそりとした場所に、ジブリ作品を彷彿とさせる佇まいを感じる喫茶がある。濃い茶色のファサードには、懐かしさや古めかしさが溢れている。おばあちゃんの家に来たような感覚かも知れない。
店内は、カウンターとテーブル席を合わせて15席ほどで、家のような落ち着いた雰囲気がある。ステンドグラスから差し込む光が美しい。
メニューは手書きで、味のある文字。
コーヒーは、Aの「香りと酸味」とBの「コクと苦味」の二種類のブレンドがある。苦味のコーヒーが好きなので、Bのブレンドを注文。
名前の通り、正にコクと苦味が楽しめる。品のあるカップ&ソーサーのデザインが魅力的。
スイーツも充実しており、コーヒーに合いそうなラインナップに心惹かれる。
写真のないメニューなので、どんな見た目なのかは考えてもいなかったのだが、テーブルに運ばれて来たホットケーキには、パフェさながらの感動があった。
シロップ漬けのフルーツと甘さ控えめの柔らかい生クリームが添えられている。
切り込みが入れられて食べやすいだけでなく、ケーキ型の見た目が可愛らしい。
ふんわりと焼かれたシンプルな風味の生地と、さらさらで甘さ控えめのシロップが懐かしいおいしさ。二枚重ねでちょうど良い食べ応えが、午後のおやつにぴったり。
ところで、この店の目的だったプリンがメニューにない。古い雑誌の特集で見つけて一目惚れしたのだった。もうなくなってしまったのだろうか?
気になるのは、店内に小さな出入り口があり、隣のお店と繋がっていること。もしかして隣のメニューなのか?
やはりプリンは系列店SKIPAのものだった。「お店が違うんですが、特別に出します」と、ご好意でご提供くださった。
これぞ元祖プリン!と思わせる、ヴィジュアルと味。やさしい手作りのおいしさに、ほっとした気持ちになれる。
視覚と味覚で楽しませてくれるコーヒーとおやつに出会いに、神楽坂にでかけてみてはいかが?
トンボロ店舗情報
住所:東京都新宿区神楽坂6-16
移動時間:東京メトロ東西線神楽坂駅より徒歩4分
営業時間:月〜金10:00〜19:00、土日祝9:30〜18:00(閉店30分前がラストオーダー)
定休日:木曜・第5日曜
wifi:なし
電源:なし
喫煙:全面喫煙可