皆さんはSCAJ（日本スペシャルティコーヒー協会）が開催している日本最大級のコーヒーの展覧会をご存知でしょうか？

名称は「SCAJ Specialty Coffee Conference & Exhibition」と言います。

名だたる大企業や各国のコーヒー豆生産地の組合が集い、かなり大規模なコーヒーの展覧会が開催されています。コーヒーが好きな方の中には、一度参加してみたいという方や、毎年参加している方も多いのではないでしょうか。

今回はSCAJの展覧会がどのようなものか、知っていこうかと思います。

見どころ①：日本一のバリスタを決める大会 “JBC”

SCAJの展示会でもっとも有名なものがJBC（ジャパン バリスタ チャンピオンシップ）です。

雑誌等でも「日本一のバリスタが……」という文章を見かけることが多くありますが、その日本一のバリスタを決めるのが、JBCです。そしてJBCの上には、さらにWBC（ワールド バリスタ チャンピオンシップ）という世界大会があります。

様々な技術が求められる

JBCは単にエスプレッソの美味しさだけを追求している大会ではありません。技術以外にもプレゼンテーション能力や作業の清潔感や手際の良さ、また創造性など多くの項目で審査されます。

また作る飲み物もエスプレッソだけでなく以下の三種類で審査されます。

• エスプレッソ
  純粋にエスプレッソの技術が問われます。
• ミルクビバレッジ
  エスプレッソの定番、ミルクを使った飲み物を提供します。
• シグネチャービバレッジ
  各々が考えた個性あふれる創作のドリンクが提供されます。競技者の中にはドライアイスを用いるバリスタもいるなど、最も面白い種目です。

見どころ②：バリスタだけじゃない！日本一を決める大会

SCAJで開催される大会はバリスタだけではありません！

他にも様々なジャンルでチャンピオンシップも開催されており、種目ごとにまた違う楽しみがあります。

JBrC：ジャパン ブリューワーズ カップ

こちらはエスプレッソなど機械を用いた抽出に対して、ドリップや

フレンチプレスなど「自らの手によって」抽出するコーヒーで競い合う選手権です。

この競技では、選手自らが選りすぐったコーヒー豆を、どのように抽出して魅力を十分に引き出せるかを競い合っています。この競技を見るだけでコーヒーについて詳しくなれるくらい詳しい知識と技術を見て知ることもできます。

JCTC：ジャパンカップ テイスターズ チャンピオンシップ

ここではコーヒーを判別するカッピングを競い合います。JBCやJBrCとは打って変わって、真剣にコーヒーの違いを判断していく姿から、プロフェッショナルを存分に感じられる大会です。

RMTC：ローストマスターズチームチャレンジ

この競技ではチームを編成して、課題のコーヒー豆を各々のチームが焙煎していかに美味しいコーヒーを作ることができるかを競い合っています。

この大会は、なんと皆さんも審査に参加できるのです。COE（カップオブエクセレンス）の国際審査員による審査員大賞以外にも、オーディエンスによる表彰もあり、来場者なら誰でも試飲して審査できます。

見どころ③：有名店や大企業のブースに行ってみよう！

展覧会では雑誌やテレビで頻繁に紹介される有名店や名だたる大企業などがブースを設置しています。代表例ではUCC上島や伊藤忠商事といった大企業から、丸山珈琲などの有名店、さらにはタカヒロやデロンギなどコーヒー器具のメーカーまで出展しています。

プロのコーヒーが無料で飲める

丸山珈琲や小川珈琲店など名だたるカフェも出展していて、それらのブースでは各々が自信を持つ絶品のコーヒーを飲むことができます。

プロが厳選したオススメのコーヒーや、一流のバリスタが抽出したエスプレッソなどが、なんと無料で飲めてしまいます。中には最新技術を駆使した3Dラテアートなど、ここでしか飲めないコーヒーも存在しているので是非行ってみてください。

おもしろい出展物や自分に合った器具を探せる

コーヒー関連器具を販売している企業などでは面白い多彩な展示があります。

中には数百万円するドリップポットやロボットなど、毎年驚かされるものばかりです。

また最新モデルのエスプレッソマシーンや抽出器具で淹れたコーヒーを飲んで、企業の方から抽出器具の特徴を聞くこともできるので、自分に合った器具を探すこともできます。

見どころ④：各国のコーヒー豆が集まる！

SCAJの展覧会では様々なブースが設置されていますが、ブースは企業だけではなく、国や地域の生産組合なども出展しています。出展している国や地域はかなり多く、有名なエチオピアやコロンビアだけでなく、ブルンジやホンジュラスなど世界中の国々が集まっています。

各地域自慢の「最高品質のコーヒーが無料」で飲める！

この国や地域のブースでは、各々が自慢の農園や組合のコーヒーを無料で提供しています。

押さえておきたいポイントは、各国が自信を持つ最高品質のコーヒーを選りすぐって提供しているということです。つまり普段は価格が高くて飲めない「ゲイシャ」や「ブルーマウンテン」が、これもまた無料で飲めてしまうのです！！

生産地の方から直接お話を聞ける

各地域のブースには現地の組合員や生産者がいて、彼らから直接コーヒーについてお話を伺うことができます。内容は僕たちが普段知ることのできない、生産地ならではの事情や知識からカッピングの感想まで様々なお話が聞けます。

現地の方にお話を聞ける滅多にないチャンスなので、ぜひ話してみてはいかがでしょうか？

SCAJが開催する「日本最大級のコーヒー展覧会」とは？まとめ

このSCAJの開催する展覧会は日本だけでなく世界的にも大規模なもので、中には日本以外の国から来る方もいるくらいです。

毎年9月末に開催されていて、1500円（2016年現在）で入場できて、コーヒーの世界を存分に満喫できるなど、とても楽しくて有意義な時間を過ごすことができます。2016年は9/26-9/28の開催でした。

是非参加してみてはいかがでしょうか？