自家焙煎の店でコーヒー生豆を購入し、その場で煎ってもらうと贅沢な気持ちになります。美味しい豆を探すのも、それを売っているお店を見つけるのもとても敷居の高いものに感じます。スターバックスでは、煎り立ての豆を楽しめる「スターバックス・リザーブ・ロースタリー&テイスティングルーム」というものがあります。
スターバックスの自家焙煎店
アメリカのシアトルでは、2014年にスターバックスが「スターバックス・リザーブ・ロースタリー&テイスティングルーム」という名の、コーヒー豆の自家焙煎店をオープンしました。
ハワード・シュルツ最高経営責任者(CEO)が映画『チャーリーとチョコレート工場』のような夢のような工場と表現した「リザーブ・ロースタリー&テイスティングルーム」について見ていきましょう。
リザーブ・ロースタリー・アンド・テイスティング・ルームとは
「リザーブ・ロースタリー&テイスティングルーム」の建物は、かつて画材道具店、自動車販売店だった1920年築の建物の特徴的要素をすべて保存した上で作られました。建物の広さは、東京ドームのグラウンドの面積の、約3分の1の大きさの、1万5,000平方フィート(約4,500平方メートル)という広さ。
新しい店舗の中心には、スターバックスでも希少で価値の高いコーヒーシリーズ「スターバックスリザーブ」の焙煎工場が据えられています。
特徴的な焙煎機を使用
導入された焙煎機は、焙煎機の老舗、Probat(プロバット)社製の大型機と小型機の2種類があり、50ポンド(約20キロ)タイプの小型機はこの店舗で消費、販売しています。
260ポンド(約130キロ)の大型機は、世界各地で展開予定の「スターバックスリザーブ」専門店に送られる豆を焙煎する予定とのこと。この焙煎工場は見学が出来るというのも魅力のひとつです。このような大規模な工場の焙煎工程を見学できるカフェは他にありません。
店内の作り
店内は、スターバックスのクリエイティブ&グローバル・デザイン VP のリズ・ミューラー、コンセプト・デザイナーのアンドレ・キムが設計をしました。巨大な焙煎機が設置されたコーヒーファクトリーを中心に「カフェ」「図書室」「ショップ」「ラウンジスペース」そして「レストラン」が併設されています。
コーヒー生産の過程を楽しめる
店内のデザインは、コーヒーが生産される過程を”見て楽しめる”造りになっています。メインとなる焙煎機を、様々な角度から焙煎の過程を見られるようなっており、豆の名前や原産地が表示されたディスプレイも設置。
店内に設置された、バーカウンターの中央には、ガラスのサイロに焙煎されたてのコーヒー豆がチューブを通って焙煎機からやってくる姿が見られ、コーヒーが作られていくライブ感を味わえるカフェとなっています。
自動抽出マシン
そして、バーカウンターにはコンピューター制御されたポア・オーバー式のコーヒーマシンが設置されています。1杯ずつタンピング(粉に均等に圧力を加える作業)が必要なエスプレッソですが、スターバックスでは「マストレーナー」というエスプレッソマシーンをメーカーと共同開発し、エスプレッソの抽出を自動化しました。
その他にも「フレンチ・プレス」や「ケメックス」、「サイフォン」まで多彩な抽出方法を選んでコーヒーを愉しむことができ、まさに「Tasting Room」の名にふさわしいラインナップになっています。
オリジナルメニュー
また、旗艦店のみで味わえるブレンドコーヒー、「パンテオン・ブレンドNo1.」が用意されるなどスペシャルなスターバックスになっています。一般的なスターバックスとはまた一味違った楽しみ方ができるのです。
スタバ自家焙煎のコーヒー店の特徴まとめ
いかがでしたでしょうか。街を歩けばスターバックスを見ない日はないくらい、スターバックスの店舗は世界的に拡大しています。「リザーブ・ロースタリー・アンド・テイスティング・ルームは、増えすぎて薄まった感のある、スタバブランドの力をさらに高める目的もあるのではないでしょうか。
スタバでは、大型店舗では取り扱わない希少なコーヒー豆を「スターバックス リザーブ」という高級ブランドのコーヒーシリーズとして販売を開始しています。2015年に米国内で、「スターバックス リザーブ」専門店を100店舗開店、2016年にはアジアから海外への展開も計画されています。
「リザーブ・ロースタリー・アンド・テイスティング・ルーム」気になった方は、アメリカに渡航の際はぜひ覗いてみることをおすすめします。