コーヒーの風味について知ることは、コーヒーを選ぶためにとても大切なことですよね。コーヒーを審査するスペシャリストを育成する「カッピングジャッジ」という資格をご存知ですか。今回は、「カッピングジャッジ」についてご紹介します。
カッピングジャッジについて
カッピングジャッジ(Cupping Judge)とは、SCAA(アメリカスペシャルティコーヒー協会)認定カップ審査員のことです。SCAAが定めたカッピングフォームにのっとり、コーヒーの評価ができると認定されると、SCAA主催のコーヒー品評会に審査員として参加することができます。
カッピングジャッジ取得の流れ
カップングジャッジを取得するためには、SCAA認定ラボのSCAA認定カッピングジャッジインストラクターのもとで、5日間のプログラムを完了しなければなりません。
そして、その中で行われる一連のテストに合格し、コーヒーの一般知識、知覚スキル、臭覚スキル、マッチングペアテスト、グリーングレーディング、カッピングにパスした人だけがカッピングジャッジを取得することができます。
プログラムについて
カッピングジャッジでは繊細なスキルが求められます。そのため、日々行われるプログラムは、コーヒーの液体の色による先入観をなくすためにラボをレッドライトに変更し、コーヒーの色がわからない状態でカッピングが行われます。
臭覚スキルでは、コーヒーから感じられる“ポジティブな香味”と“ネガティブな香味”の原液サンプルを実際に嗅ぎわけるという、人間の感覚能力を呼び覚ますような高度なプログラムが用意されています。
現在は取得不可能な資格
SCAA認定カッピングジャッジは、2010年にQグレーダー認定プログラムと統合されたため、それ以降は新規発行されていない資格です。これまでにカッピングジャッジを取得されている方は、更新試験を受け続ける事で資格を保持することが可能です。
これから資格を取得したい方へ
コーヒーのジャッジに関する資格を取得したい方には、Qグレーダープログラムがおすすめです。Qグレーダーとは、CQI(Coffee Quality Institute)が認定した技能者のことです。
カッピングジャッジの資格と違うところはほとんどありませんが、Qグレーダーが評価し、Q認定されたコーヒー豆の売買が成立すると、売上金の一部が生産者の技術支援などに使われます。
この資格を取得するには6日間開催されるプログラムを完了し、各試験に合格しなければなりませんが、カッピングジャッジに興味のある方にはおすすめのコースです。
カッピングジャッジとは まとめ
カッピングジャッジとは、SCAAのカッピングフォームにのっとり、コーヒーの素晴らしさを評価するカッピングのスペシャリストのことです。
カッピングジャッジの資格は2010年よりQグレーダープログラムと統合されたため、現在新規取得できない資格となっていますが、Qグレーダーという資格が引き続きコーヒーの評価委から生産者支援まで網羅しているものになります。