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香りの女王「イルガチェフェ・ナチュラル」

香りの女王「イルガチェフェ・ナチュラル」

みなさんは「イルガチェフェ」というコーヒー豆をご存知ですか?ロシア人のような名称ですが、エチオピア産のコーヒー豆です(笑)。最近のコーヒーブームに乗って、スーパーマーケットなどで身近に目にするようになってきています。

イルガチェフェは、エチオピアでモカと並ぶ有名ブランドであり、知っておいて損のない銘柄です。今回はイルガチェフェを紹介します。

イルガチェフェ今回の飲み方

イルガチェフェナチュラル(フルシティロースト)

フレンチプレス

  • 豆の分量:18g (350ml)
  • 挽き具合:中粗挽き
  • 抽出時間:3分45秒

ペーパードリップ

  • 豆の分量:30g(二人分)
  • 挽き具合:中挽き
  • 抽出温度:80℃

サイフォン

  • 豆の分量:17g(一人分)
  • 挽き具合:中細引き

イルガチェフェとは?

まずは「イルガチェフェ」についてご紹介。これはエチオピア南西部にある地域の名前で、同地域で生産されるコーヒー豆を総称して「イルガチェフェ」と呼ばれています。

そのため、生産している農家によって「イルガチェフェ・ウォテ」や「イルガチェフェ・デボ」といった農家ごとの名称で呼ばれることもあります。

イルガチェフェ・ナチュラル_豆

また、今回のタイトルに記載されている「ナチュラル」という言葉。これは豆の精製方法(コーヒーの実から豆を取り出す工程)のことで、エチオピアや隣国のイエメンやケニアでは一般的な精製方法とされています。

ナチュラルというのは、名前の通り“天日乾燥させるだけ”の自然任せのシンプルな方法です。(もう一つ代表的な方法として、ウォッシュトという水洗して取り除く方法もあります)

このナチュラル製法は、欠点豆と呼ばれる不良豆が多くなる反面、豆特有の独特さを引き出すことができます。

香りを楽しむイルガチェフェ

イルガチェフェの特徴として挙げるのなら、イメージとしてダージリンもしくはピーチティーといったところでしょうか。とにかく香りと風味に優れている印象を受けます。また、後味もさっぱりとしているので、苦いイメージのコーヒーとは掛け離れた存在です。

抽出前から香る華やかさ

イルガチェフェと言えば、なんといっても華やかに広がる香りが魅力です。淹れたコーヒーだけにとどまらず、コーヒー豆からも華やかな柑橘系の甘く爽やかな香りが漂ってきます。

抽出前、抽出時、そして抽出後のコーヒーからも華やかな香りを与えてくれ、心地よくリラックスさせてくれるコーヒー豆なのです。

フルーティな余韻に浸ろう

そして、口に入れた瞬間、柔らかい口当たりとともにフルーティーな風味と優しい酸味が口から鼻へと抜けていきます。非常にすっきりしている飲み口のため、すっと消えていく余韻を楽しむことのできる銘柄なのです。

The午後の珈琲

イルガチェフェ・ナチュラル_完成品

爽やかでフルーティーな香りと味のコーヒーなので、チョコレートなどの濃いものより、スコーンやパウンドケーキなどの方が相性が良いです。午後のくつろぎの一時として飲むのにオススメです。

特に、紅茶好きな方はアフターヌーンティーとして、紅茶の代わりに飲んでみるのも良いかもしれませんね。

イルガチェフェ淹れ方のすゝめ

フレンチプレス

新鮮なイルガチェフェを手に入れたら、まずはフレンチプレスを使って入れてみてください。フレンチプレスはコーヒーの特徴が出やすく、またドリップに比べるとサッパリとして香り高い上品な味になるので、新鮮なイルガチェフェには最もオススメです。

ただしフレンチプレスは「高品質」なコーヒーに適した抽出方法なので、新鮮さに欠けていたり、欠点豆が多かったりする場合には、あまりオススメできないので注意です。

見極めの基準として、ドリップで蒸らす時に豆が膨張するものが新鮮です。

ペーパードリップ

おそらく多くの方はこの方法で飲まれるのではないでしょうか。ペーパードリップで抽出するときに注意してほしいことがあります。

それは、抽出するときのお湯の温度です。イルガチェフェの場合、お湯の温度は80℃くらいが適切です。高温で淹れてしまうと過度な抽出や苦味が突出してしまい、せっかくのイルガチェフェが台無しです。

サイフォン

イルガチェフェ・ナチュラル_サイフォン

サイフォンで抽出した場合、サイフォンの見た目の演出と、漂うイルガチェフェの香りにより、最高のパフォーマンスになります。しかし、フレンチプレスやドリップとは違い、サッパリした味に抽出することが難しいです。

実際、イルガチェフェ特有の味は感じることができますが、酸味が突出しすぎることがあり、多少飲みづらくなるかもしれません。とはいえ、お客さんに提供するときに、サイフォンでイルガチェフェを抽出すると喜ばれるかもしれません。

香りの女王「イルガチェフェ・ナチュラル」まとめ

コーヒーの原産地エチオピアの代表銘柄である「イルガチェフェ」興味を持ってもらえましたでしょうか。また、酸味の強いだけのコーヒー豆ではないことを知っていただけましたら幸いです。

コーヒーの香りの表現で頻繁に使われる「フルーティー」や「シトラス」といった香りを知りたい方は、このイルガチェフェを飲んでみて実感してみるといいですよ。

豆の情報

  • 名称:イルガチェフェ・ナチュラル
  • 産出国:エチオピア
  • 焙煎:中深煎り(フルシティロースト)
  • オススメの飲み方
    フレンチプレス(華やかさが良く出る)
  • 購入店:Cafe Façon
  • 購入店URL:http://cafe-facon.jp/

About the Author

汐井有

モットーは専門化したコーヒーについて、詳細を伝えつつ噛み砕いた説明で興味を持ってもらうこと。 専門的な記事と解りやすい記事の両方を書こうと思っています。