小さな店内に詰め込まれた拘り。
渋谷から山手線に沿って恵比寿方面に南下して10分程歩くと、猿楽町というエリアがあります。猿楽塚という円墳が名前の由来らしいのですが、歩いていても特にその面影を感じる事はありません。ただ、渋谷の喧噪から外れた静穏な町です。
そんな猿楽町の一角にお店を構えているTHE COFFEESHOP。渋谷区富ヶ谷に焙煎所を構えるスペシャルティーコーヒーショップのテイクアウト専門店になります。一般名称のような潔い店名が逆に特徴的です。
店内は3、4人ほどでいっぱいになってしまう位のスペースですが、メニューから抽出器具、マグカップ、コーヒー豆等々、目に飛び込んでくる情報量は非常に多いです。
注文カウンターの右手にはデザイナーとコラボしたオリジナルのマグカップが並んでいます。中には某有名コーヒーチェーンを連想させる際どいデザインのカップも見られます。
メニューはコーヒーとコーヒー&ミルクのシンプルな構成、豆の持つ本来の味を伝えたいという意図から、砂糖は提供していないという拘りもあります。オープン当初はミルク入りのコーヒーも置いて無かったようです。
カウンターにはシングルオリジン、ブレンドそれぞれの味の特徴、焙煎の深さ、酸味、フレーバーの強さなどが書かれています。味の好みを伝えると店員さんがお薦めを教えてくれました。
同じくカウンターに置かれたコーヒー豆のサンプル。焙煎の深さによって豆の色の違いがよく判ります。
カウンターの左手に”How to Brew→”の文字、その横にはハンドドリップ、フレンチプレス、エアロプレスの抽出器具が置かれています。同じ豆でも淹れ方によって味が微妙に異なるのが珈琲の魅力。繰り返し足を運んで違いを感じたいところです。
本日のコーヒーという280円のリーズナブルなメニューもありましたが、折角なのでシングルオリジンで豆はニカラグアを選択。エアロプレスでの抽出にしました。
ちなみにペーパードリップに比べてエアロプレスは抽出スピードも早く、時間が掛からないのが特徴で手軽です。
フィルターにペーパーを使っているエアロプレスは、抽出時にコーヒーの油分がペーパーに吸われスッキリした味になりますが、こちらはオリジナルのステンレスフィルターを使っているので、油分が一緒に抽出され、より丸みのある味になります。
ニカラグアはグレープフルーツのような味との説明を受けました。アクセントとなる引き締まった苦味は、強めではありますが、確かにコーヒーの苦さというより、柑橘系の外皮を思わせる苦さです。飲み進めていくと、少し温度が下がり、味の印象がよりはっきりとしてきます。中煎りで酸味は程よく、飲み応えがあります。
テイクアウト用カップはお店のロゴが付されたシンプルながらストリートカジュアルを彷彿させるデザインです。
歩いて3分ほどの距離には最近オープンしたログロード代官山もありますので、こちらのコーヒーを片手に、代官山付近を散歩するのも良いかと思います。
THE COFFEESHOP 店舗情報
住所: 東京都渋谷区猿楽町2-3 コーポ天城 1F
移動時間: 代官山駅徒歩7分
営業時間: 12:00~19:00
定休日: 無休
wifi: 不明
電源: 不明
喫煙: 不可