トルコ・コーヒーの正しい淹れ方をご存知でしょうか。様々な本の片隅で紹介されてはいるものの、詳しく書いてある書籍はあまり見かけません。
そこで今回は、一般家庭でもできるトルコ・コーヒーの淹れ方をご紹介します。本場トルコの喫茶店では、本来もっと手の込んだ方法を用いることがあります。興味がある方はコチラを読んでみてください。
準備するもの
イブリック(ジェズヴェ)
イブリックは、東京ジャーミィーなどのトルコ関連の施設や、東急ハンズでカリタ製のイブリックを購入することができます。
イブリックを買うのが勿体ないという方は、16cm以内の小鍋で代用しても淹れられます。その場合、3人前以上でないと上手に淹れられないので気を付けてください。
トルコ製カップ(またはデミタスカップ)
必ずではありませんが、トルコ製のカップがあると便利です。トルコ・コーヒーのカップは、写真を見てもわかるように、実はサイズが小さめです。また他のソーサーだとトルココーヒーお得意の“コーヒー占い”ができないこともあります。
用意が難しい場合、エスプレッソ用のデミタスカップで代用しても構いません。
極細挽きのコーヒー豆
一人前6〜8gで考えるとよいでしょう。
コーヒー占いをしてみたいという方は、小麦粉くらいに細かいコーヒー豆を用いましょう。また、挽き具合が粗いと粉が沈まず飲みづらくなるため、極細挽きのコーヒー豆がおすすめです。
砂糖
後ほど詳しく話しますが、トルココーヒーを入れるには砂糖はとても重要な役割を果たします。淹れる前に必ず準備しておきましょう。
水
一人前80mlで考えるとよいでしょう。トルコ・コーヒーは時間と手間が掛かるためお湯から作りたくなるかもしれませんが、厳禁です。常温の水を用意しましょう。
トルコ・コーヒーの手順
1.コーヒーの粉と砂糖をイブリックに入れる
まずはコーヒー粉と砂糖をイブリックに入れます。重要な点は「砂糖を先に入れること」です。トルコ本場の味を楽しみたい方は、一人前に対して10g程度入れるくらいが適量です。
2.水を入れる
先述の通り、一人前80ml程度の水を入れます。少ないと思う方がいるかもしれませんが、トルコ・コーヒーのカップ自体が小さいため一人前は少なめです。
3.弱火に掛けて、沸騰直前で火から降ろす
次に、材料を入れたイブリックを火にかけていきます。ここで重要なのが「弱火」ということ。そしてもう一つ重要なポイントとなるのが、泡が吹いて「沸騰間際」になったタイミングで火から降ろすことです。
そして落ち着いたら、また同じ動作を2〜3回繰り返します。
4.カップに泡とコーヒーを注ぐ
カップに泡とコーヒーを注ぎます。もちろん粉もろとも、そのままカップに注いでください。ここが、一般的なコーヒーとの違いであり、トルココーヒーの特徴でもあります。
5.粉が沈むまで待ってから、上澄み液を飲む
トルコ・コーヒーの最大の特徴は「上澄み液を飲む」コーヒーであることです。
トルコでは、一杯のコーヒーには40年もの長い思い出が詰まっていると言われています。ゆっくり粉が沈むまで待つ時間も含めて、友人とゆっくり話しながら飲むと楽しいですよ。
沈粉する間も落ち着いて過ごす。ある意味、せわしない日常生活においてこの“のんびり待つ”ことは学べるものがあるかもしれませんね。
おまけ:飲み終わったら……
トルコ・コーヒーを飲み終わったら、コーヒー占いが欠かせません。
トルコではコーヒーカップの底に残った粉を用いて占いするという習慣があります。
占いの方法
カップにソーサーを被せて、カップごと回すように軽く振ります
振り終えて少し待ってから、カップごとひっくり返して、余ったコーヒーをソーサーに注ぎます。
カップをソーサーから外して、カップに付着した粉で占います。
占いの結果
占いの結果はコチラで紹介しています。気になる方はどうぞ!
トルコ・コーヒーの淹れ方 まとめ
なかなか知ることのできないトルコ・コーヒーの淹れ方、いかがでしたか?今回ご紹介した方法は一般家庭でも抽出できるので、気になる方は是非淹れてみてくださいね。