コーヒーを飲むときに使うカップ&ソーサー。ここぞという一杯にはお気に入りのカップやソーサーを、という方も多いのではないでしょうか。カップ&ソーサー、実は形や厚みによって飲み方に違いがあることをご存知でしょうか。
カップの種類
カップにはさまざまな種類があります。わかりやすい例を挙げるとエスプレッソ用のデミタスカップなどでしょうか。以下を参考に、まずは用途に合わせてカップを選んでみましょう。
- レギュラーカップ
通常の大きさのカップ。普段飲むときに最適です。 - モーニングカップ
レギュラーカップより一回り大きい。朝にカフェオレを飲むときに、ちょうど良いくらいの分量です。持っていない場合はティーカップが同じくらいの分量なので代用できます。 - カフェオレボウル
名前の通りカフェオレ専用です。ボウルと呼ばれていることからもわかるように、取っ手がないのが特徴です。 - デミタスカップ
シングルのエスプレッソに使われるカップです。小さく厚手のカップが多い形をしています。
カップの厚み×味わい
カップによって厚みに違いがある点にも注目です。カップの厚みはコーヒーの味に様々な点においてダイレクトに影響していきます。
厚手のカップ:まったり重み
厚手のカップはまったりとした重みを感じやすく、コクや複雑な風味を持つコーヒーとの相性が良いです。カップが口に触れたときの馴染み具合がよく、滑らかにコーヒーが口に流れていく感覚があります。
具体的にはマグカップ、デミタスカップなどをイメージすると良いかもしれません。
薄手のカップ:あっさり軽やか
薄手のカップは厚手とは反対に、あっさり軽やかな飲み口でスッと流れるようにコーヒーが口の中に入っていきます。そのため酸味のあるコーヒーやライトテイストのコーヒーとの相性が良いです。
カップの柄×シチュエーション
画像のカップ&ソーサーを見比べて、どのように感じるでしょうか?左の青いカップは落ち着いた印象で、右の赤いカップは軽やかで洗練された印象を受ける方が多いと思います。
色や柄がコーヒーに影響する
例えば暖色と寒色のように、色(視覚)が温度(体感覚)に影響することや、木目調の物を見ると温もりを感じるように、コーヒーカップの色や柄が違うだけで、コーヒー自体に対する印象も変わります。
シチュエーションと組み合わせ
以下にシチュエーションとカップの例を書きました。参考にしていただければ幸いです。「どんな時に」「どんな気分で飲みたいか」コーヒーは香りや味だけでなく、視覚的にも楽しみたいものです。
- 気分転換したい時:暖色系で明るいカップ。花柄もオススメ。
- 大人に過ごしたい時:洗練された模様。ガラスのカップもオススメ。
- ホッと一息つきたい時:木目調や厚手で丸みのあるカップ。
- ゆっくり過ごしたい時:濃い目の色。渋い和風の柄もオススメ。
- 昼のコーヒーブレーク:上品な柄と色使いをこしらえたカップ。
余談ですが「自分の時間」を過ごしたい時は、時間をかけてでも自分のお気に入りのカップを探すことを強くオススメします。自分好みのカップに淹れたコーヒーが自分のための時間にはしっくりきますからね。
カップの柄と味を考える
シチュエーション以外にもカップの柄と考えてほしいのが、当然ながらコーヒーの「味」です。
例えば中煎りのイルガチェフェを飲むときには、どのようなカップが似合うでしょうか。中煎りのイルガチェフェの場合、爽やかでシトラス系の酸味が特徴なので、カップも明るい印象が似合います。
一方で、これが暗い色使いのカップだと爽やかさや華やかさを感じるのは難しいです。そのため、シチュエーションと併せてコーヒーの味・銘柄を考えてみるのはいかがでしょうか。
コーヒーによって変えてみる
以下にカップとコーヒーの印象の一例をまとめてみました。個人により異なるので参考程度にしてみてください。
- 華やかなコーヒー:明るい暖色系、花などの模様
- クリアテイスト:明るい寒色系、洗練された模様
- コクあるコーヒー:濃い色
- 複雑な風味:複雑な模様、紫、茶色など
- ストロングコーヒー:黒、印象の強い柄のカップ
カップ&ソーサーがコーヒーの味を変えることも
コーヒーを飲むとき、どうしてもコーヒー豆や抽出方法といった点に目が行きがちです。しかし、美味しいコーヒーというのは「カップ&ソーサー」によってさらに洗練された楽しみ方ができるもの。もしかすると、今まで適当にカップ&ソーサーを選んで飲んでいたことを後悔するかもしれません。
コーヒー豆を選ぶところから実際に口にするカップ&ソーサーに至るまで。どこまでも楽しむ要素が尽きないのが、コーヒーの面白いところかもしれませんね。