焙煎を2回行う「ダブル焙煎」という焙煎方法を知っていますか。コーヒー豆によっては、ダブル焙煎をしたほうが、コーヒーが美味しくなる場合もあるんですよ。今日は「ダブル焙煎したコーヒーの特徴」についてご紹介します。
焙煎について
焙煎(roast)とは、食品を乾煎りすることです。容器に焙煎する食品を入れ、容器の外から高温で加熱していくことで、食品の水分を飛ばし、香ばしい風味付けや、消化しやすい性質に変化させることができます。茶・大麦・コーヒー・ナッツなどにも採用されています。
ダブル焙煎とは?
ダブル焙煎とは、通常1回の焙煎を2回行う焙煎方法のことです。水分量や、味わいを調整するために行われたり、コーヒー豆を均一に焙煎する場合などに用いられる方法です。
ダブル焙煎の方法: 1回目の焙煎
焙煎機に生豆を入れ、水分を飛ばしながら浅煎りにしていきます。
その後、焙煎機から豆を出し、冷まします。
ダブル焙煎の方法: 2回目の焙煎
1回目で浅煎りにした豆を再び焙煎機に入れ、再び焙煎します。
好みの焙煎度合いに仕上げていき、完成です。
ダブル焙煎のメリット
ダブル焙煎のメリットは、コーヒー生豆を2段階で焼き上げるので、しっかり火が通り、ひとつひとつの豆をきれいに、均一に焙煎することができます。焙煎が不慣れな場合でも、きれいにコーヒー豆を仕上げることが可能です。また、酸味や香りなどの個性が強い豆をダブル焙煎すると、味わいが優しくなり飲みやすくなることもあります。
ダブル焙煎のデメリット
通常1回の焙煎を2回行うので、工程が増え、手間と時間、光熱費が多くかかります。コーヒー生豆の状態によっては、焼きあがりの見極めが難しく、焦がしてしまう可能性もあります。また、コーヒー豆に火が入り過ぎるとコーヒー豆の持つ香りや味わいが飛んでしまうこともあり、狙い通りの味わいになるかどうかは、焙煎してみないとわかりません。
ダブル焙煎がおすすめのコーヒー豆
ニュークロップ
ニュークロップとは、収穫から6カ月以内のコーヒー生豆のことです。水分量が多く、焙煎しても味が安定しにくいと言われています。ストレートでニュークロップ特有のあおい味わいを楽しむ時は、通常の1度の焙煎で問題ありませんが、他のコーヒー豆とブレンドしたり、ミックス焙煎をする場合は、水分量の調整ができるので、ダブル焙煎がおすすめ。
焙煎に失敗した豆
焙煎に失敗した豆とは、全体に焼きむらができてしまった豆のことです。うまく火が通らなかった豆をもう一度焙煎すると、均一に焼きあげることができます。
ダブル焙煎したコーヒーの特徴まとめ
ダブル焙煎したコーヒーは、焼きあがりが均一で美しく、通常の1回の焙煎に比べると、コーヒー豆の持つ味や香りが優しくなるのが特徴です。
コーヒー生豆に2回火を入れるので、慎重に行わないと、豆に火が入り過ぎて香りや味わいが飛んでしまう場合もあるので、ダブル焙煎にチャレンジしようとしている方は、慎重に行いましょう。最近では、ダブル焙煎をコンセプトにしている販売店なども多く存在していますので、ダブル焙煎されたコーヒー豆が手に入りやすくなっています。
焙煎によって変わるコーヒーの‘香り’や‘味わい’の違いを、飲み比べてみるのも面白そうですね。