みなさんは、コーヒーを飲む時の器に、こだわりはあるでしょうか。普段どのような器を使用されていますか。一般的には自宅使いはマグカップ、来客時にはカップアンドソーサーと言った形をよく目にします。
しかし、その使い方などをご存知の方は少ないでしょう。ではカップアンドソーサーの役割や数え方を掘り下げていきます。
ソーサーとは
ソーサーは、カップの下に置かれる受け皿のことです。洋食器では、マグを例外として、本来は全てのカップにソーサーが付属します。材質は陶器や磁器が多いですが、他にもステンレス、鉄、銅、ピューター、真鍮、アルミなどの金属製や木製も存在します。
コーヒー用と紅茶用の違い
紅茶は熱湯で抽出しないと良い味にはならないとされています。紅茶の液面付近の温度が下がりやすいように、カップの口径を大きく作られました。ただ、あまり重いカップを指で持ち上げるのは大変です。そのため、カップの高さを低くすることで容量を減らし、コーヒー用のカップよりも扁平になっています。
対して、コーヒーは紅茶ほど高温の水で抽出しなくても味に変化がないとされています。コーヒーの液面付近の温度が下がりにくいように、カップの口径を小さく作られています。カップの高さを高くし容量を増やしたため、紅茶用のカップよりも背が高くなっています。
ソーサーの役割
西欧にコーヒーや紅茶が入ってきた頃は、カップの中身をソーサーに移してから飲むという習慣がありました。この頃のソーサーは、その口径の割に深さがあるという構造が特徴で、ソーサーに液体を溜めやすいようになっていました。ソーサーと類似のものとして、コースターがありますが、こちらは液体を溜めるような使い方はしません。
後に、ソーサーに移してから飲むという習慣がなくなり、ソーサーは、あまり深さを必要としなくなり、今の形(平たい受け皿)になりました。
今では、深い意味はなく、カップとセットの飾りのような役割りと言えるでしょう。
カップアンドソーサーの数え方
カップアンドソーサーは、どのように数えるのでしょうか。一般的に、カップは1客、2客と数えます。コーヒーカップなどの他に茶碗、徳利や盃も1客、2客と数えるようです。
「1客」と「1ピース」の2つの呼び方
この際、1客と言うのは『カップアンドソーサー』で1客です。カップとソーサーを、別々で数える際は1ピース、2ピースと数えます。カップ1ピースと、ソーサー1ピースのセットで1客と言うわけです。知らないと、とても分かりづらい数え方ですよね。
ちなみに、カップ&ソーサーとケーキプレートのセットをトリオと言います。この際、カップアンドソーサーは1客と数えず、別々に数えます。
カップアンドソーサーの役割と数え方まとめ
カップアンドソーサーの役割や、形状の変化には、とても歴史を感じます。カップアンドソーサーの数え方も、セットと単品では違うことがわかりましたね。
コーヒーを飲む時に、何気なく使っていたカップアンドソーサー。それぞれの特徴や役割、数え方を知って、新しい向き合い方ができるかもしれませんね。