食事の最後に、コーヒーを一杯飲むという方は多いのではないでしょうか。食後のコーヒーはおいしく、気持ちが落ち着きます。
しかし、そのコーヒーが貧血の原因になるかもしれません。貧血気味の方や、サプリメント・鉄剤を服用している方はコーヒーの飲み方に気を付けないといけません。
そもそも貧血とは?
貧血というのは、血液中のヘモグロビンが減っていることが原因で発生します。ヘモグロビンは、体中に酸素を運ぶ役割をしていおり主な生成物質として“鉄分”が必要となるのです。鉄不足でヘモグロビンの生成が減少してしまうと体が酸欠状態になり、立体の不快症状が現れます。
貧血の主な症状
貧血の症状としては、立ちくらみや息切れ、頭痛などが代表的。貧血は、特に女性に多く見られます。生理や妊娠中、授乳中はさらに鉄が不足するので、注意が必要です。
貧血とコーヒーの関係
コーヒーによる貧血は、コーヒーの成分が鉄分の吸収を妨げることにより起こるとされています。
コーヒーには、カフェインが含まれることはよく知られていますよね。しかし、その他にもタンニンという成分が含まれており、鉄分吸収の大敵となるのです。タンニンは鉄イオンと結びつき、難溶性の成分に変化し、鉄分の吸収を妨げてしまいます。
つまり食事で摂取した鉄分が、食後にコーヒーを飲むことでタンニンと結びつき、吸収されにくくなってしまうのです。
コーヒーが原因の貧血対策は?
まず、貧血気味の方は食後30分前後はコーヒーを飲むのを控えたほうが良いでしょう。食後のコーヒーは、特にタンニンが鉄と結びつきやすくなり貧血になりやすいとされています。
どうしてもコーヒーを飲みたいという方は、深煎りタイプ(フルシティ,フレンチ,イタリアンロースト)のものを飲むと良いでしょう。これは、焙煎するにつれてタンニンの含有量が減るためです。
また、カフェオレなどミルク分を多く含むコーヒーなどにして“コーヒー自体の摂取量”を減らすという方法も効果的でしょう。
貧血予防の食品
鉄が多く含まれる食材として、レバーやほうれん草はよく知られます。しかし、肉類の鉄分吸収率は、15~30%と良いのに対し、野菜類の吸収率は5%しかありません。野菜に含まれる鉄分を効率よく摂取するには、肉類と合わせて調理するなど工夫すると良いでしょう。
コーヒーと貧血の関係まとめ
以上のように、貧血とコーヒーには深い関係があります。鉄分が不足している方や、貧血になりやすい方は、食後30分ほど空けてコーヒーを飲むようにしましょう。どうしてもすぐ飲みたいという方は、深煎りのコーヒーや、ミルクの多いカフェオレなどを飲むようにしてください。
また、コーヒーだけでなくお茶や紅茶にもタンニンが含まれているので注意しましょう。