コーヒーを飲むと「お腹が痛くなる」「下痢をする」といった症状に悩まされる方も多いようです。一体、なぜコーヒーを飲むとお腹の調子が悪くなってしまうのでしょうか。ここでは、コーヒーと腹痛・下痢の関係について解説します。
カフェインが原因で下痢になる?
ご存知の通り、コーヒーにはカフェインという成分が含まれています。ご家庭やカフェで淹れたドリップコーヒーやインスタンスコーヒーには、100mlあたり60mg。缶コーヒーは種類によって異なりますが、多いものでは100mlあたり90mgも含まれています。
カフェインは胃腸の活動を乱す
カフェインには、交感神経を刺激する作用があり、胃腸の活動を乱します。その結果、水分が吸収されずに下痢になってしまうという訳です。もちろん、コーヒーを飲んだらすべての人が下痢になるわけではありません。カフェインを摂取して下痢になる人は、カフェインが合わない体質ということのようです。
玉露緑茶を飲んでみよう
玉露にはカフェインが多く含まれていることから、玉露緑茶を飲んだ時にも下痢の症状が出るという方は、カフェインが原因であると疑っていいかもしれません。
タンニンが原因で下痢になる?
コーヒーにはカフェインだけではなく、タンニンという成分も含まれています。一般的なドリップコーヒー100mlあたり、だいたい70mgのタンニンが含まれています。タンニンには胃腸を修復する作用があると言われています。
タンニンは大量摂取に注意
体質的に合わないという方や、多量に摂取しすぎた場合、タンニンは胃腸を荒らす原因にもつながります。タンニンによって胃腸が荒れた結果、お腹の調子が悪くなり下痢になってしまう方もいるようです。
深煎りのコーヒーを選ぼう
タンニンは焙煎するほど含有量が減っていくので、深煎りタイプのコーヒーであれば影響は少ないと考えて良いでしょう。深煎りは、「フレンチロースト」深深煎りは「イタリアンロースト」とも言われています。見分け方は、見た目が黒いほど深く煎っています。
牛乳(ミルク)が原因?
意外に見落としがちなのが、ミルクの存在。ブラックで飲んでも平気なのに、カフェラテ・カフェオレといったミルク成分の強いコーヒーを飲んで下痢をしてしまう方は、ミルクが原因かもしれません。
アレルギーが原因?
あまり知られてはいませんが、コーヒーアレルギーを持っている方もいます。カフェインやタンニンを含んだ飲み物を飲んでも体調の変化が無いのに、コーヒーを飲むと体調が悪くなる…という方は、コーヒーアレルギーが原因かもしれません。
コーヒーを飲んでも下痢にならないためには
このように、コーヒーを飲んで下痢になる原因はいろいろと考えられます。ここで紹介した4つの原因以外にも、コーヒー自体に含まれている化学物質が原因で下痢を引き起こすこともあるのです。
それでも「下痢をしてしまうかもしれないけどコーヒーが飲みたい」というコーヒー好きの方のために、ここでは幾つかの対策を紹介します。
デカフェ(カフェインレス)のコーヒーを飲む
カフェインが下痢の原因であると考えられる場合、デカフェ(カフェインレス)のコーヒーならば、下痢にならない可能性が高いです。スタバなどでデカフェのコーヒーを取り扱っていますし、インスタントでもデカフェのものが発売されています。
タンポポコーヒーといったカフェインレスの変わったコーヒーも販売されていますので、試してみてはいかがでしょうか?
ミルクを入れて飲む
カフェインから胃を守るため、ミルクを入れるという方法も効果的です。ミルクには、胃の粘膜を保護したり胃液を中和するといった効果があります。
また、ミルクを入れることによってコーヒーの量自体を減らし、カフェインを防ぐ物理的な効果もあるでしょう。
空腹時にコーヒーは飲まない
タンニンによる胃の荒れを抑えるためには、空腹時のコーヒーを避けましょう。胃に何も入っていない状態でコーヒーを飲むと、直接的な胃荒れの原因に繋がってしまいます。食後であれば、刺激も少なくなり下痢の症状も抑えられるかもしれません。
コーヒーと下痢の関係まとめ
以上のように、コーヒーに含まれている成分によって下痢を引き起こす場合があります。「お腹は下したくないけど、コーヒーは飲みたい…」という方は、まずは、上記の記事を参考にコーヒーの何が原因で下痢を引き起こしているのかを探ってみてください。原因によって対策も変わってくるでしょう。