コロンビアでは、コーヒー豆を輸出する際、厳密な基準をクリアした豆のみ世界の市場に出します。この基準のことを「スプレモ」と表現します。コロンビアコーヒーの格を決定づける「スプレモ」について見ていきましょう。
コーヒー豆の格付けとは
世界のコーヒーベルトと呼ばれるコーヒー生産国では、コーヒー豆を収穫し精製し終えると、その豆が輸出するに値するかどうかの選別をします。選別の基準は各コーヒー生産国によって変わってきますが、おおまかに以下の3つにわけられます。
- 生豆の大きさによる格付け
大きい豆ほど高値になり、実も成熟していると考えます。 - 標高の高さによる格付け
標高が高いほど高価で身がしまり、抽出液もたくさん出ると考えます。メキシコ、グアテマラなど中南米に多い格付けの方法です。近年では、標高の高さよりも味の評価の高さで最高標高に分類する国も増えています。 - 欠点豆の少なさによる格付け
発酵やカビ豆など、美味しさを妨げる欠点豆の混入が少ないほど高価になります。5項目ほど条件が定められており、欠点豆としての条件を満たさない豆が高品質の豆とされます。
コロンビアコーヒーの格付け方法
コロンビアコーヒーは、豆のサイズによる格付けになります。豆のサイズのことを「スクリーンサイズ」と呼びます。「スクリーン」とは、豆を縦に置いた時の横幅の長さのことを言います。
スクリーンサイズ
スクリーンサイズは13スクリーン(5mm)から始まり、一番上は20スクリーン(8mm)まであり1スクリーン上がることに0.5mmずつ大きくなります。ちなみに、スクリーン13以下が輸出されることはありません。
「スプレモ」と「エキセルソ」
スクリーン(豆の横幅の大きさ)で振り分けられた豆には、以下の2種類に分けられます。以下の等級の表現方法はコロンビア独自のものです。スプレモとは、スクリーン17以上の大きさを持つ豆を指す用語、ということになります。
- スプレモ
一定量に占める豆の割合が、スクリーン17以上(75mm以上)のものが80%以上あること。 - エキセルソ
一定量に占める豆の割合が、スクリーン14〜16(5mm〜6.5mm)のものが80%以上あること。
コロンビアスプレモとは
コロンビア産のコーヒーに「コロンビアスプレモ」という銘柄のコーヒーがあります。「スプレモ」とはスペイン語で『最高級』という意味があり、その名の通りコロンビア産コーヒーの最高級品種のひとつです。
コロンビアスプレモの特徴は、甘い香りとまろやかな口当たりにあります。苦み・酸味を抑えた甘み主体のバランスの良いコーヒーなのです。
コーヒーにおけるスプレモまとめ
「スプレモ」とは、他国へ高品質の豆を輸出するために必要な、コロンビアのコーヒー豆の選定基準のことを指します。コロンビアはじめ、コーヒー生産国で収穫されたコーヒー豆は、輸出されるまでに様々な基準を通過して市場に出されます。
収穫された豆はこうした基準のもと選別され、輸出に値するか審査されるのです。美味しいコーヒーを提供するために、こうした基準の線引きは欠かせないものなのです。