エスプレッソも家庭用のマシンが数多く販売され、ドリップコーヒーのように自分で淹れて楽しむ人が増えてきています。
家庭用エスプレッソマシンの種類も含めて基本的な使い方をご紹介したいと思います。
家庭用エスプレッソマシンの分類
直火式もありますが、実のところ、イタリアでは直火式で抽出したものは「モカ」と呼び、エスプレッソとは区別されています。また、電気式にも様々あり、使うコーヒー粉の特徴で大きく分けて4つになります。
パウダー式(手動式)
コーヒー豆を挽いた粉を自分でフィルターに詰めてマシンにセットし、抽出します。抽出方法としてはポンプ式が最も一般的です。中にはレバーを自分で操作し圧力をかけて抽出するものもあります。
全自動式
コーヒー豆と水をマシンにセットすれば、ボタンひとつで豆を挽くところから始まり、粉詰め、抽出、豆のかすの排出まで自動で行います。
カフェポッド式
ポッドと呼ばれる直径44mmのフィルターにコーヒー粉が封入されたもの使い抽出します。ポッド専用マシンもありますが、ポッドも使えるパウダー式のマシンが多いです。
カプセル式
「ネスプレッソ」に代表される、専用のカプセルを使い抽出するマシンです。カプセルは1杯80円ほど~で、やや高めになります。
エスプレッソマシンの基本的な使い方
一般的にエスプレッソとはコーヒー豆7g~9gに90度前後のお湯を使い、フィルターに粉を詰めるタンピング圧は15kg、抽出する圧力は9気圧で抽出時間は20~30秒、抽出量は30mlほどのコーヒーを指します。
使用する水は、ミネラルウォーターか水道水(軟水)をろ過したものを使い、硬水は避けましょう。硬水はミネラル分が多く、コーヒーの苦味成分の抽出が鈍ります。また、カルシウムがマシンに付着して汚れや故障につながる恐れがあります。
基本的な使い方(パウダー式の場合)
- マシンの給水タンクに適切な水を入れて、電源を入れます。
- フィルターを付けたホルダーをセットしたまま、一度マシンを湯通しします。同時にカップも湯通しして温めておきます。
- エスプレッソ用に極細挽きにしたコーヒー粉を準備します。自分で挽く場合はマシンの準備中に行います。量は規定量を守ってください。
- マシンからホルダーを外して、湯通しした際についたフィルターの水滴をふき取り、コーヒー粉を詰めていきます。詰めたらまず手のひらで表面を平らにする「リベリング」を行い、次にタンパーを使って粉を押し固める「タンピング」を行います。
※タンピングのポイントは2回に分けて押し固めることです。1回目は軽く押さえて表面を平らにし、2回目は15kgほどの力を垂直に加えて押し固め1、2回タンパーを回して粉表面を磨けば完成です。 - 粉を詰めたホルダーをマシンにセットし、抽出ボタンを押して抽出します。
抽出する際は、抽出時間は20~30秒で抽出量が30mlほどになるか観察しましょう。
※粉の量が多かったり、タンピングが強かったりすると抽出速度は遅くなり、粉の量が少なかったり、挽き方が粗かったりすると抽出速度は速くなってしまいます。トロッとした状態で抽出液がひと筋で出てくれば、良い抽出状態と言えます。 - エスプレッソを楽しんだ後はマシンの説明書にならい、きちんと掃除を行います。毎回必ず行うことで、よい状態のエスプレッソを抽出でき、マシンも長持ちします。
エスプレッソマシンの使い方まとめ
エスプレッソマシンの種類によって使い方は異なりますので、自分のライフスタイルに合ったエスプレッソマシンを選びましょう。使う豆の新鮮さや挽き方、詰め具合でエスプレッソの味は大きく変わってきます。
良質な泡(クレマ)が表面に浮かぶおいしいエスプレッソを淹れられるようになるまで根気よく調節をし、自分とマシンのベストを追い求めていくのも面白みがあり、良いものではないでしょうか。