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【ジャカルタ】1878年創業「Bakoel Koffie」

【ジャカルタ】1878年創業「Bakoel Koffie」

Bakoel Koffie(バケル・コーヒー)という名の、ジャカルタにある長い歴史を持つカフェが、ひっそりと佇んでいます。なんとこのカフェ、1878年創業の「ジャカルタ最古」のカフェなのです。しかし知名度の低さも相まって、美味しくてジャカルタらしいコーヒーと一緒に、快適で静かな時間を過ごせる魅力あふれるカフェなのです。

本当は教えたくない、筆者がジャカルタで最も好きなカフェです。

知られていない、老舗カフェ。

Bakoel ロゴ

Bakoel Koffieはオランダ植民地時代の1878年、日本では明治維新の最中に創業しました。創業者の人がある日、行商人のおばさんから勧められたものがコーヒーでした。それを売り始めたのがBakoel Koffieの始まりです。

そのためロゴは行商人のおばさんがモチーフで、名前の “Bakoel(現代表記ではBakul)” は「かご」の意味で行商人を比喩しています。

Bakoel 創業 1

店内の2階には、当時のバタヴィアの様子の写真が飾られています。

Bakoel Koffieへのアクセス

Bakoel 電車

Bakoel Koffieまでは近郊列車「ジャボデタベック(Jabodetabek)」を使います。この電車、日本の中古車が大量に走っているので一つの見所です。

さて話を戻して、Bakoel Koffieの最寄駅はゴンダンディア駅(Gondangdia)です。ジャカルタコタ駅(Jakarta Kota)からだとBogor・Depok・Bekasi行きの列車に乗って5駅目です。

駅で降りてからは、まず南方向へ行き大通りへ出ます。そして大通りを東方向に歩くと五叉路に着くので、右斜めの通り(南東方向)へ行きます。その通りの左側を歩いていると、ひっそりとBakoel Koffieが佇んでいます。

Bakoel 外観

隠れるように建っているので通り過ごしに気を付けてください。

カオスの中の、オアシス。

Bakoel 街中

ジャカルタはご想像の通り、渋滞や建物で溢れかえっている混沌とした街です。とりわけカフェのある地区は観光客が少なく、混沌としたジャカルタらしさが全開です。しかしドアを開けると、そこは異世界かのように、一気にオアシスに入っていくのです。

歴史×ローカル×憩い

Bakoel 1階

オランダ植民地時代の名残を感じる洋装、ジャカルタらしさを感じるオープンな作りや天井のファン、そして地元の人たちがゆっくり過ごす雰囲気。日本の古き良き純喫茶に近いような空間です。

このオアシス的な空間は、立地的なこともあって客層は地元の人ばかりです。(実際に観光客は私一人だけでした。)そしてジャカルタの混沌・慌ただしさとは正反対の、和んだローカル感に居心地の良さを感じてしまいます。

Bakoel 2階

おすすめ:Tubrek&ケーキ

  • Bakoel Koffieメニュー

インドネシアの伝統コーヒー:Tubrek

Bakoel Tubrek

何を頼もうか……となったときにオススメなのが、Tubrek(トゥブレック)です。これはインドネシアの昔ながらのコーヒーで、コーヒー粉にお湯を注ぎ、上澄み液を飲むスタイルです。味という観点ではエスプレッソのほうが美味しいのですが、インドネシアに来たのであれば、折角ですから一度飲んでみてはいかがでしょうか?

インドネシアでも日本同様にエスプレッソが人気のため、このTubrekは地元カフェでしか飲めません。しかもそれがジャカルタ現存最古のカフェですから、飲まない以外の選択肢はないでしょう。

ケーキも美味しい

Bakoel ケーキ

Bakoel Koffieはケーキもおすすめです。なかでも「クラプルタート(Klappertaart)」、あるいはティラミスがオススメです。

クラプルタートはココナッツとココナッツミルクを用いたもので、名前はオランダ風ですがインドネシア(マナド)名物のケーキです。そしてティラミスはもちろん自家製コーヒーを用いたもので、美味しいだけでなく想像以上のサイズで食べ応えがあります。

他にもオランダのオントバイトクック(Ontbijtkoek)や、マフィン・軽食なども置いてあります。

古き良きジャカルタの喫茶店

Bakoel コーヒー

ジャカルタの有名なカフェというと「カフェ・バタヴィア」が有名ですが、個人的には「Bakoel Koffie」がオススメです。カフェ・バタヴィアは観光地化されているため、満席になることが多く、また価格も日本の喫茶店より高いです。

しかし、Bakoel Koffieは地元の方が通うだけあって、価格は低めでちょうど良いくらいに空いています。また外国人が少ないので、ジャカルタの和んだ雰囲気を堪能できるところも見逃せません。

都市化が進んで騒々しいジャカルタにおいて、喧騒から離れた隠れたオアシスの名店Bakoel Koffie、行くだけの価値は十分にあります。

Bakoel Koffieの情報

  • 住所 : Cikini Raya No.25, RT.16/RW.1, Cikini, Menteng, Kota Jakarta Pusat, Daerah Khusus Ibukota Jakarta 10330 Indonesia
  • 最寄駅:Stasiun Gondangdia(ゴンダンディア駅)
  • 営業時間:月(10:00〜00:00)、火~日(09:00〜00:00)
  • 定休日:無し
  • wifi:あり
  • 喫煙:分煙
  • 英語:あまり通用しません。
  • カード決済:国際カード可
  • HP(英語):http://www.bakoelkoffie.com/

About the Author

汐井有

モットーは専門化したコーヒーについて、詳細を伝えつつ噛み砕いた説明で興味を持ってもらうこと。 専門的な記事と解りやすい記事の両方を書こうと思っています。