スペインには、多くの時間をバルで過ごす文化があります。ディナーはもちろん、朝食や昼食もバルで食べることが多いため、コーヒーを飲む機会も必然的に多くなるそうです。
バルやカフェが生活の一部となっているスペイン人は、どのような形でコーヒーを楽しんでいるのでしょうか?スペインのコーヒー文化と特徴についてご紹介。
ヨーロッパの中ではコーヒー消費量が少なめ
ヨーロッパは、世界の中でもコーヒー消費量が非常に多い国が揃った地域です。その中で見るとスペインはコーヒーの消費が他と比べさほど多くない国。一人あたりの年間消費量は3.85kgと、アイルランドに次ぐ下から二番目の順位です。
紅茶を飲む文化が定着しているアイルランドを除外すれば、実質最下位とも言えるかもしれません。これは、温暖な気候が影響しているのではないかとも考えられています。とはいえ、日本と比べると消費量が多いことに違いはありませんが…。
カフェ、バル文化と密接な関係
しかし消費量が少ないながらも、スペインとコーヒーは切っても切れない関係にあると言えます。それは、カフェやバルでの外食が多いという国民性からくるもの。スペイン人は外食が大好きな国民であると言われており、大不況の中であっても食事は外食で済ますという方も多いのだとか。
カフェやバルでのコーヒータイムは欠かせない
カフェやバルで朝食から夕食までを済ますことが多いため、必然的に「食後のコーヒー」を頼む機会が多くなってきます。自宅でコーヒーを淹れる機会が少ない人も、「外で飲むコーヒーを飲みながら会話をする時間は欠かせない」と考えているのだそうです。
エスプレッソが主流
スペイン人がカフェで飲むコーヒーは、エスプレッソが主流。カフェでエスプレッソを頼むときは、通常3種類の飲み方から選ぶそうです。
- カフェ・ソロ
ミルク無しのエスプレッソ。 - カフェ・コルタード
少量のミルクを含んだエスプレッソ。 - カフェ・コン・レチェ
たくさんのミルクを含んだエスプレッソ。
スペイン人で「カフェ・ソロ」を頼む方は少ないらしく、ほとんどの方がミルク入りのエスプレッソを注文するようです。また、たっぷりの砂糖を入れて飲むことを好む方が多いのも、スペイン人の特徴。カフェで提供される砂糖の量も、最初から多いのだとか。
スペインで主流のコーヒー豆
スペインで使われているコーヒー豆は、焙煎時に砂糖を添加した「トレファクト」を混ぜあわせたミックスタイプが多いそうです。豆の種類をみてもスペイン人が甘いコーヒーを好んでいることがわかりますね。
スペインのコーヒー文化と特徴 まとめ
ヨーロッパ内ではコーヒー消費量の少ないスペインですが、世界的に見ればもちろんコーヒーをたくさん飲んでいる部類の国です。外食文化が盛んなスペインにとって、コーヒーは人々の生活と切り離せない関係にあるのでしょう。