イマチュアビーンズという言葉をご存知ですか?キリマンジャロやブルーマウンテンといった品種名ではなく、豆の特徴を総称する言葉です。ここでは、イマチュアビーンズとはどのようなコーヒー豆なのか見ていきましょう。
未成熟なコーヒー豆を表す言葉
イマチュアビーンズとは、成熟していないコーヒー豆を総称する用語です。アラビカ種、ロブスタ種などは関係なく未成熟なまま収穫してしまったものはイマチュアビーンズ(欠点豆)として扱われ、焙煎前に取り除かれるのが一般的です。
小さいくていびつな形
一般的な成熟したコーヒー生豆より、小さくていびつな形をしているのがイマチュアビーンズの特徴です。銀皮(シルバースキン)と呼ばれる、薄い被膜も取れきっていない“苔”のような色をしているので、見れば一瞬でイマチュアビーンズだとわかるかと思われます。
機械での収穫で混入しやすい
機械を使ってコーヒーチェリーを収穫するとイマチュアビーンズが混入しやすいです。機械摘みは、コーヒーノキを揺すり、半ば強制的にコーヒーチェリーを落とす形で収穫するので、未成熟なままの果実まで落ちてしまうためです。
イマチュアビーンズでコーヒーを淹れると…
イマチュアビーンズが混じったままコーヒーを淹れると、通常のコーヒーには感じられないような渋みが発生します。草のような匂いと言われることもありますが、いずれにしてもあまり好まれる風味ではありません。
一粒でも混入していると、コーヒー全体にこの“渋い草の香り”が広がってしまうため、商品にする前に確実に取り除かないといけません。
クロロゲン酸の変化が味に関係している
イマチュアビーンズがなぜ渋い味になってしまうのか。これは、コーヒーチェリーが成長していく過程で、実に含まれるクロロゲン酸が変化していくことが原因だと言われています。
成熟したコーヒー生豆には、モノクロロロゲン酸が多くジクロロゲン酸が少ないですが、イマチュアビーンズなど成熟していない豆はジクロロゲン酸が多く、モノクロロゲン酸が少ないそうなのです。このことから、コーヒー豆の味はクロロゲン酸が司っている部分も大きいということがわかります。
イマチュアビーンズとは まとめ
普段私達が口にするコーヒーは、風味を壊すような欠点豆は取り除かれているため、イマチュアビーンズが含まれていることはほぼありません。そのため、あまり一般的な言葉として浸透していませんが、コーヒーの資格を取ることを考えている方などは必ず覚えておかなければいけない言葉なので、チェックしておいてくださいね。