コーヒーチェリーは、熟すほどに実が赤く変化するものがほとんですが「アマレロ」と呼ばれる品種は、熟すほどに実がカナリアのような美しい黄色に変化します。不思議ですよね!今日は黄色い実のなる「カトゥーラ」「アマレロ」についてご紹介します。
カトゥーラについて
カトゥーラとは、ブラジルで発見されたブルボンの変異種でアラビカ種です。病虫害や低温に強く、通常のアラビカ種コーヒーノキに比べて樹高が低く、コーヒーチェリーの収穫量が多かったため、生産性の向上につながると注目された品種でした。
しかし、カトゥーラはブラジルの気候や風土と相性が悪く、コーヒーチェリーの収穫量の多い翌年は、収穫量が減少してしまう「隔年性」があったため、発見されたブラジルではなく、相性の良いコロンビアやコスタリカなどの中南米諸国で主要品種のひとつとして栽培されています。
コーヒー豆は小粒で樹高が低いのが特徴です。良質の酸味と渋みが感じられる品種です。
品種と土地の相性
コーヒーノキはたくさん実をつけた翌年は収穫量が落ちるものなのですが、気候や風土が合わない場所で栽培された場合、その落差が激しかったり不安定になる傾向があります。
相性の良い環境で栽培されると、結実や体力回復に必要な栄養分を十分に補うことができるため、たくさん実をつけた翌年でも安定した収穫量が確保できるそうです。コーヒーノキと土地の相性は、たくさん実をつけるためにとっても大事なのです。
アマレロについて
アマレロはアラビカ種の色素変異種で、カトゥーラ同様、「アマレロ」と呼ばれる品種は熟すほどに実がカナリアのような美しい黄色に変化します。ブルボン種・カトゥーラ種・ティピカ種・カツアイ種なども生産されています。
樹高が低く、生産性が高いのが特徴です。特有の甘みとコク、酸味が感じられる品種です。
黄色の実になる謎
コーヒーチェリーの色素変異が起こるのは、遺伝子変異によるものだと考えられています。同じ品種であっても、その1つの遺伝子によって色が決定するなんて面白いですよね。
ちなみに、チェリーの色が違っても基本的な収穫量はほぼ同じだそうです。黄色のチェリーのほうが熟すのが早いと言われているので、風味がわずかに違う可能性もあるかも?しれませんね。
黄色い実のなる「カトゥーラ」「アマレロ」まとめ
カトゥーラもアマレロもアラビカ種の二大品種であるブルボン種の変異種で、コーヒーチェリーが黄色く色づくコーヒーのことです。豆は小粒ですが良質の酸味と渋み、アマレロ特有の甘みやコクが感じられます。
アラビカ種の中でも病虫害や低温に強く生産性が高いのが特徴で、コロンビアなどの中南米で多く栽培されています。希少価値が高いことでも知られている「カトゥーラ」と「アマレロ」この特徴的な甘みは、試す価値あり!ですよ。