コーヒーの専門用語について紹介していく当コラム。今回は、引き続き「は行」のコーヒー用語を紹介します。
半熱風式
コーヒー豆の焙煎を行なう焙煎機のひとつ。コーヒー豆に直接火が当たらないよう、鉄で覆われたドラムの中に豆を入れ回転して焙煎します。熱源は、鉄板と後方からくる熱風によるもの。直火にあてないことで、豆の過剰焙煎(オーバーロースト)を防ぐことができます。
ピーベリー
通常、コーヒーチェリーの中には2つの種子(豆)が向かい合わせに入っています。しかし、ごく稀に1つしか入っていないものがあり、その特殊な豆のことを「ピーベリー(丸豆、平豆)」と呼びます。
日陰樹
コーヒーを栽培する際に、直射日光が当たらないように守るために植えられた樹木のことを「日陰樹(シェイドツリー)」と言います。日陰樹は、その土地の土壌や環境に適している物が採用されており、バナナやマンゴーなどの背の高い木をコーヒーノキの周辺に植えることで日陰を作ります。
PH
PH(ペーハー)は、酸性からアルカリ性までの性質を1〜14の数字で表した値です。コーヒーは基本的にPH7くらいの中性ですが、鮮度や保管方法・使用する水によって変化が見られます。
東アフリカファィンコーヒー協会
東アフリカファィンコーヒー協会(EAFCA)は、11のアフリカ諸国(エチオピア・コンゴ・南アフリカ・タンザニア・ジンバブエ・ウガンダ・ザンビア・ルワンダ・ブルンジ・ケニア・マラウイ)で生産されたコーヒー豆を扱う非営利団体。生産者だけでなく、焙煎業者や流通に関わる方まで様々な人が会員として所属しており、アフリカ諸国のコーヒー文化を守っています。
挽く
焙煎したコーヒー豆を砕いて抽出可能な状態にすることを「コーヒー豆を“挽く”」と言います。豆を挽く際には、グラインダーやミルといった専門的な器具を使うことで、粗挽き、極粗挽きなどの好みの状態に仕上げることができます。
非水洗式
コーヒーノキに実るコーヒーチェリー(コーヒーの実)から、果肉や皮を取ってコーヒー豆の状態にする精製方法の1種。文字通り水を使わず、天日乾燥させた後に脱穀機で一気に生成する方法を「非水洗式」と言います。英語では「アンウォッシュド」「ドライ」と言うこともあります。
VP
包装容器の中にコーヒー豆をいれた後、中の酸素を真空ポンプによって除去し、酸化を抑え品質の劣化を抑える技術のことを「バキュームパック」と言います。「VP」とは、この言葉の頭文字(英語)をとった略称です。
ビター
コーヒーの苦味を表現する言葉。口の中に残る強い苦味を表現する場合に使います。「ビターチョコレート」のように、はっきりと余韻のある苦さがイメージとして近いです。
ビネガリー
酸味を表現する言葉の「ビネガリー(Vinegary)」は、日本語では“お酢のような”と表現できます。発酵した豆から感じる味で、オフテイストというコーヒーの欠点を表す味の1つです。