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3つの焙煎方法「熱風式・半熱風式・直火式」について 

3つの焙煎方法「熱風式・半熱風式・直火式」について 

浅煎り・中煎り・深煎りと焙煎の度合いを大まかに知っている方は多いとおもいますが、その「焙煎方法」までご存知の方は意外と少ないのではないでしょうか。今回は3つの焙煎方法「熱風式」「半熱風式」「直火式」についてご紹介します。

そもそも焙煎って?

焙煎(ばいせん)とは、コーヒーの生豆を煎る加熱作業のことです。焙煎時間や熱のかけ方によって浅煎り・中煎り・深煎りといった焙煎度合いに変化が生じます。焙煎によって生豆は茶褐色に色づき、香り・苦み・甘み・酸味などのコーヒー特有の風味が生まれます。

3つの焙煎方法

一番メジャーな焙煎方法「熱風式」「半熱風式」「直火式」について見ていきましょう。

ムラのない「熱風式」

熱風式とは、バーナーから発生した熱風をドラムに送り込み加熱する方法です。熱風式は熱源がドラムに直接あたらないことから、熱風のコントロールがしやすく、短時間・長時間の焙煎を調整することが可能です。

また、豆の脱水力が強いため、ムラなくきれいにコーヒーを焼き上げることができるため、ゆたかな香りを持った焙煎ができるのが特徴です。現在最も採用されている焙煎方法です。

まろやかに仕上げる「半熱風式」

半熱風式とは、孔があいていないドラムの外から直接加熱し、熱せられた熱風によって焙煎する方法で、煎りムラの少ないまろやかなコーヒーに仕上がるといわれています。

独特な風味を作り出す「直火式」

直火式とは、孔のあいたドラムの外から直接火をあてて加熱する焙煎方法です。孔を通して生豆に直接火が届くので、メリハリのある独特な風味を生みだします。火力や排煙を調整することによって、個性的な味が出しやすい焙煎方法です。

焙煎方法は生豆の状態によって変える

水分量が多いニュークロップを焙煎する場合、豆の脱水力が強い熱風式を選択することが多いです。逆に、収穫から時間が経ったオールドクロップの焙煎は、脱水力の低い直火式で個性を挽き立てます。

焙煎する生豆の状態にあわせて焙煎方法を変えることで、よりおいしいコーヒーを楽しむことができます。

100人やれば100通りの味に

コーヒー豆の焙煎は、コーヒー豆の状態、コーヒー豆を焼く人、その日の天候、温度、焙煎する時間帯、焙煎時間によって毎日変化します。100人の人が焙煎をすれば100通りの味になるといわれているほど、同じ味わいを持つコーヒー豆を作るのは難しいです。

焙煎のプロが同じコンディション・同じ風味でコーヒーを提供できるように努力しているかを伺うことができます。

焙煎を体験してみよう

コーヒー豆の焙煎を体験するには、コーヒーメーカーもしくはカフェが開催しているイベント、ワークショップに参加してみるのがおすすめです。自宅やキャンプで手軽に焙煎したい方は、網製や陶器製の手動焙煎キットを使ってみるとよいかもしれません。

焙煎作業そのものは、コンロの火で簡単に焙煎することができます。ただ、手製のものは焙煎がすすむと、コーヒー豆の表皮(ちゃふ)が舞うので掃除が必要になります。使用の際にはくれぐれもご注意ください。

3つの焙煎方法「熱風式」「半熱風式」「直火式」まとめ

コーヒー豆の焙煎には、熱風だけで焙煎する煎りムラのない「熱風式」、加熱されたドラムの中で焙煎するまろやかな風味を作る「半熱風式」、コーヒー豆に直接火を入れ独特な味わいを生む「直火式」とよばれる3つ焙煎方法があります。

焙煎方法は、生豆の状態によって使い分けたり、「熱風式」で煎りムラをなくしたい等、目指す香味にあったものを選んでいます。また、自前で焙煎を行ってみて、コーヒー豆を購入したのちに、焙煎方法を確認して味わいの違いを比べてみるのも面白いです。

いろいろ試すうちに自分の好みの焙煎方法がみつかるかもしれません。焙煎方法やその特徴について知り、よりディープなコーヒーの世界へ一歩踏み出してみてはいかがでしょうか。

About the Author

AMIAMI

愛知県生まれ。親族がコーヒー卸売業を営み、幼少より喫茶店とコーヒーに親しみがある。ブラジルコーヒー鑑定士・SCAAカッピングジャッジなどの受講経験、焙煎経験あり。コーヒーは焙煎したてより、寝かせてから飲みたい派。猫と、物作りが好き。