昔からコーヒー文化を支えてきたサイフォンコーヒーですが、今でも根強い人気を誇ります。そんなサイフォンコーヒーを淹れる手順を、注意点も合わせてご紹介しましょう。
サイフォンコーヒーとは
真空濾過式と呼ばれる抽出法で、19世紀の初め頃にヨーロッパで開発され広まったと言われています。フラスコのお湯をアルコールランプで熱して、蒸気の圧力によって湯を移動させてコーヒーを抽出します。
他の抽出法に比べ、コーヒーの香りが抽出時に強く出るのが特徴です。
サイフォンコーヒーの淹れ方の手順(1杯分)
用意するもの
- サイフォンセット一式
- コーヒー粉・・・10~15g
- 水・・・約160ml
サイフォンセットを用意する際の注意点
フラスコの表面に水滴がついたまま火にかけてしまうと割れる恐れがあるので、よく乾拭きしてから使いましょう。
新しいフィルターを使う場合は、あらかじめコーヒー液で煮て、糊や布臭さを取っておきます。
淹れ方の手順
- フラスコに作りたい杯数分の水を入れ、ランプで沸騰させます。
- サイフォンの濾過部にフィルターをかぶせ、紐を絞りセットします。
- 濾過部をロートにしっかりと取り付け、ロートに作りたい杯数分のコーヒー粉を入れます。
- 沸騰したら火力を弱めて、湯が鎮まり落ち着いたところでコーヒー粉を入れたロートをフラスコに差し込みます。その際、勢いよく差し込んでしまうと、湯が噴き出す恐れがあるので十分注意しながら静かに差し込みましょう。
※火力を調節できないアルコールランプの場合は、時間はかかってしまいますが、初めから弱火にしておくと良いでしょう。 - 湯が蒸気圧によってロート内に上がりきったら、竹べらで湯とコーヒー粉を撹拌します。※竹べらがフィルターに触れると濁りが出てしまうため、触れないように注意しましょう。浮いているコーヒー粉を軽くほぐすように2~3回円を描きながら素早く撹拌するのがポイントです。
クリーミーな泡ができ、色はムラのない茶色であれば良い撹拌ができています。 - その後1分以内に火を消し、(5)と同じ要領で再度撹拌します。後は、コーヒー液が自然にフラスコに落ち切るのを待ちましょう。
※1分以上火に当ててしまうと、ロート内の温度が上がり過ぎ、コーヒーのおいしくない成分も余計に抽出してしまいます。
2度目の撹拌をしない人もいますが、1度目の撹拌後もコーヒー粉に残っているガスを再度撹拌して抜くことで、うまくコーヒーかすの濾過層ができ、舌触りの良いコーヒーに仕上がります。
このコーヒーかすの濾過層がドーム状になり、その表面に泡が付着していれば良い抽出ができたと言えます。 - ロートを取り外して、カップにコーヒー注いで完成です。
サイフォンコーヒーの基本的な淹れ方手順まとめ
サイフォンコーヒーの手順は割と多い印象ですが、火力や撹拌の加減に注意して流れを覚えてしまえば、ドリップコーヒーよりも熟練度の差が出にくく、安定したコーヒーを淹れられると言われています。
その独特な風貌も楽しめるサイフォンコーヒーで優雅なコーヒータイムも良いのではないでしょうか。