オーロラが見える北欧の国フィンランド。世界トップレベルの優れた教育システムでも有名です。そんなフィンランドは、コーヒー好きの多い国だとご存知でしたか?そんなフィンランドのコーヒー文化について見ていきましょう。
世界有数のコーヒー消費国家フィンランド
フィンランドは、世界で一番と言ってもいいほどコーヒーを飲む国の一つとして知られています。コーヒー消費量を調べてみると、一日あたり4〜5杯のコーヒーを飲むのだとか。
また、フィンランドの人々にとって、コーヒーは“生活に欠かせないもの”として考えられており、「朝起きたらまずは必ずコーヒーを」というくらい生活に密着しているものなのだそうです。
コーヒー休憩が法律で認められている
そんなコーヒー大好き国家フィンランドでは、法律によって“カハヴィダウコ(kahvitauko)”という15分程度のコーヒーブレイクをとるように定められています。
コーヒーを飲むことによる気分転換や、仲間とのコミュニケーションを大切なものだと考えているからこその法律ですよね。スペインのお昼休み文化“シエスタ(siesta)”にも似た独特な文化だと言えます。
フィンランドで好まれるコーヒーは?
フィンランドで好まれているコーヒーは、酸味のある浅煎りのコーヒーです。店舗などで売っているコーヒー豆も、その多くが浅煎りコーヒーになっていることからもフィンランド人の嗜好性が伺えます。
また、フィンランド人は熱いコーヒーが苦手らしく、熱を冷ます意味も込めてミルクをたっぷり入れて飲む方が多いそうです。
クリスマスには独特な飲み方を
冬には厳しい寒さが襲うフィンランドでは、クリスマスの時期になると独特なコーヒーの飲み方をして身体を温めるそうです。
それが、シナモンやカルダモンなどの香辛料をいれた特性のコーヒー。スパイスが身体を温めてくれることから、“フィンランドのクリスマスの香り”とも揶揄されているそうです。
この飲み方は、スペインやイタリアなどで飲まれるホットワインに近いものを感じます。普段の生活で飲んでいるものを使って、もっと身体を温めようというフィンランドに住む人たちなりの工夫なのでしょう。
バレンタインデーは「フレンズデー」
余談ですが、フィンランドのバレンタインデーは日本のそれとは少し異なります。“ユスタバンパイヴァ(Ystavan paiva)”と呼ばれ、友だちの日として親しい友人に贈り物を渡しあう文化があります。
特別な日を友人と過ごす、というのも楽しそうですよね。
フィンランド中部で伝統的な“チーズ入りコーヒー”
また、フィンランド中部のカイヌという地域では、コーヒーの中にチーズを入れて飲む習慣があるようです。
“カフェオスト”と呼ばれているこのコーヒーは、ブレッドチーズをカップに沈め、その上にコーヒーを注いだら完成。コーヒーを飲んだ後、コーヒーの染みこんだチーズを食べるのだとか。
イタリアの“ティラミス”に近い味わいを楽しめらしいですが、日本人にとって見ればなんとも変わった習慣ですよね。
フィンランドのコーヒー文化と特徴 まとめ
フィンランドではコーヒーが国民の生活に根付いており、毎日を過ごす上で切っても切り離せない文化が形成されています。カフェオストといった変わった飲み方などもあり、コーヒー好きにとっては実に興味深い国です。
フィンランドに行く機会があったら、浅煎りの口当たりスッキリとしたコーヒーを楽しんでみてくださいね。