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メリタ式コーヒードリッパーとは?

メリタ式コーヒードリッパーとは?

コーヒーの抽出方法のひとつである「ペーパードリップ」。

ペーパードリップには、メリタ式・カリタ式・ハリオ式など、メーカーによって形状の違うドリッパーが考案されています。

今日は、その中からドイツの「メリタ式」についてご紹介します。

コーヒードリップのはじまり

昔、ヨーロッパに広まったコーヒーは、イブリクという器具や、ポットのようなもので煮出して飲むのが主流でしたが、コーヒー豆から出る滓を取り除くために、粉末にしたコーヒーを麻の袋に入れて煮出す方法が考案されました。この、コーヒーを濾して抽出する方法が、現在のドリップコーヒーのはじまりだと言われています。

メリタ式について

メリタ式とは、1908年にメリタベンツにより考案された、使い捨てフィルターペーパーを使ったドリップ方法です。フィルターは、内側に溝が掘られた扇型で、抽出口がひとつ穴なのが特徴です。ドリッパーには杯数分の目盛りがつけられていて、蒸らしの後、その目盛りまで湯を注ぐだけで、誰でも簡単においしいコーヒーが淹れられます。

メリタについて

メリタとは、ドイツに本社を置くコーヒー機器の総合メーカーです。創業以来、理想的なコーヒーを抽出するためにフィルターの形状、抽出口など、様々な研究を重ね、現在のモデルとなるひとつ穴のフィルターを完成させました。今や世界中で愛用されています。

年号で見るメリタの歴史

1908年 世界初のフィルターとして真鍮の容器の底に無数の穴をあけ、円形の紙を敷き、上から湯をかけるようにコーヒー液を抽出する方法を発明。

1910年 考案したフィルターをさらに改良し、アルミ製のフィルターを製品化。

1932年 フィルターのデザインを円すい形に変え、内側にはじめて溝が掘られた。フィルターの抽出口は大きな1つ穴が採用されていた。

1936年 フィルターとフィルターペーパーの形状が現在のものに近くなった。フィルターの抽出口は4つ穴が採用されていた。

1954年 初の色つきフィルターを作り、抽出口は3つ穴が採用されていた。

1963年 フィルターの抽出口が1つ穴に統一。抽出杯数の基準が設けられた。

メリタ式でおいしいコーヒーを淹れられる秘密

ひとつ穴フィルターの角度とみぞ

ドリップしたコーヒーの抽出速度は、はじめは速いが徐々に遅くなるという特徴がありますが、メリタのフィルターは、その角度と、内側のみぞにより湯が落ちる速度をコントロールすることができます。またひとつ穴で、コーヒー液が迷わないように抽出口にむけたところにも、波状のみぞをいれてあるため、理想的なスピードでおいしく抽出できます。

湯量を示すフィルターの目盛り

フィルターに杯数分の目盛りがついているので、コーヒー粉を蒸らした後、その目安に合わせて湯を注ぐだけで、誰でも正確な量のコーヒーが抽出できます。フィルターペーパーをセットしても、その目盛りは透けて読むことができる親切設計になっています。

フィルター専用のフィルターペーパーを使おう

メリタのフィルターは、よりおいしいコーヒーを楽しむために設計されています。中でもアロマフィルターは、コーヒーの香り成分を含むコーヒーオイルを抽出しやすい設計になっていて、コーヒーの豊かな香りを楽しむことができますよ。

コーヒードリップにおけるメリタ式とはまとめ

メリタ式とは、1908年にメリタベンツにより考案された、フィルターとフィルターペーパーを使ったドリップ方法です。

メリタのフィルターは、内側に溝が掘られた扇型で、抽出口がひとつ穴なのが特徴です。理想的なコーヒーを淹れられるように、様々な研究を重ねて完成させたフィルターは、理想的なスピードでコーヒーを抽出するための角度と溝、湯量を示す目盛りなど、使い手のことを考えた親切設計です。

メリタのフィルターを使って、あなたもペーパードリップコーヒーを楽しんでみませんか。

About the Author

AMIAMI

愛知県生まれ。親族がコーヒー卸売業を営み、幼少より喫茶店とコーヒーに親しみがある。ブラジルコーヒー鑑定士・SCAAカッピングジャッジなどの受講経験、焙煎経験あり。コーヒーは焙煎したてより、寝かせてから飲みたい派。猫と、物作りが好き。