昔から街で見かける青色に鍵マークの看板でおなじみのキーコーヒー。今回は、なじみ深いが実はあまり知らないキーコーヒー株式会社について見てみましょう。
キーコーヒー株式会社の会社概要
商号:キーコーヒー株式会社
本社:東京都港区西新橋2-34-4
創業:大正9年(1920年)8月24日
設立:昭和27年(1952年)10月16日
資本金:46億2,800万円
従業員数:連結1,174名 単体839名
事業内容:海外のコーヒー農場事業、コーヒーの製造・販売、関連事業経営に至るまでのコーヒーに関する総合企業
キーコーヒーの関連会社
株式会社イタリアントマトなど13社。その中に2013年1月に資本・業務提携をし、傘下に入った株式会社銀座ルノアールも含まれています。
カフェ業界におけるキーコーヒーの規模
キーコーヒーの飲食関連事業の売上高はカフェ業界で第6位、純利益は第5位です。勤続年数平均では堂々第1位と、創業100周年も近い歴史ある会社の風格が垣間見えます。(平成25-26年)
キーコーヒーのこだわり
取引する生産地はコーヒーベルトに位置する国々。各国で定められた規格とは別の厳しい品質基準「TYPE KEY」を定めて生豆を厳選、商社を通して輸入しています。毎年コーヒー豆の収穫時期には担当者が生産地に赴き、直接豆の状態を確認。そして、生産者・輸出業者と話をして、より良い品質のコーヒー豆の入手と、生産者との強い信頼関係の構築に努めています。
コーヒー生豆の輸送には品質劣化を防ぐ目的で、コンテナ内部の温度や湿度が一定に保てるリーファーコンテナを用いたり、包装も従来の麻袋からより品質を保てるものに変更したりと工夫を凝らしています。
カップテストはサンプル豆から製品豆まで何度も何度も繰り返します。また、豆の輸入商社の担当者も自由に参加できる「オーブンカップテスト」も行い、キーコーヒーが求める品質の基準を担当者自身に正しく認識してもらえる機会を作っています。
焙煎は熱風式を採用。熱風の温度や風量を豆の状態に合わせて細かく設定し、ムラなく、それぞれの豆に最適な精度の高い焙煎を行います。
さらなるコーヒーへのこだわり
インドネシア・スラウェシ島のトラジャ地方のコーヒー豆は、アラビカ種の最高峰と呼ばれ、かつてはヨーロッパ貴族御用達でした。しかし、第二次世界大戦後は衰退し、幻のコーヒーに。そのトラジャ・コーヒーを復活させたのが、キーコーヒーです。開墾や植え付けを一から行い直営の農場を持ち、1978年に日本で販売開始。周辺の農家にも栽培の技術や品質管理法を教えるなどして、質の高いトラジャ・コーヒーを再生させました。
キーコーヒーのサービス
1955年からコーヒーセミナーを開催していて、家庭で楽しめるレベルから飲食業従事者対象レベルまで幅広く行っています。
また、毎年10月1日のコーヒーの日には本社でチャリティーセールが行われ、売り上げはすべて東日本大震災の被災地への義援金として寄付されています。