カプチーノは、ふわふわミルクが魅力的なコーヒー飲料です。カフェのレギュラーメニューに並ぶほど人気のカプチーノ、実は“とある理由”で一般的なコーヒーよりもぬるいこと、ご存知でしたでしょうか。
カプチーノはホットコーヒーより-10℃ぬるい
コーヒーは豆の種類や焙煎具合、飲み方によって適温が異なります。抽出温度が高いと“苦味が強く味わい”に。低めの湯温だと“酸味の強い味わい”になると言われており、コーヒーの特性に合わせて温度設定がされているのです。
一般的なコーヒーが80〜90℃位が適温とされる中で、カプチーノに関しては70℃前後と低めの温度設定がされているのです。
カプチーノがぬるい原因
カプチーノがぬるい温度設定とする理由は“ミルク”にあります。
コーヒーにミルクスチームを加えることにより、コーヒーが冷めるという物理的な要因がまずは挙げられます。カプチーノはコーヒーとミルクの2段階で作るため、これは致し方無いこと…と言えなくもないです。
とはいうものの、そもそもミルクの温度が60~70℃と低めに設定されていることに疑問が残ります。
ミルクを熱しすぎると“壊れてしまう”
ミルク(牛乳)は、温めることにより「ラクトーゼ」という成分が糖化し、粘り気が出てきます。つまり、このラクトーゼが口あたりふんわりとした美味しいミルクの泡を作っています。
ふわふわの元となるラクトーゼですが、70℃を超えたあたりから、甘みが弱まり、粘り気も少なくなってしまいます。そのため、カプチーノを作る際のミルクは70℃以上にしてはならないのです。
65℃前後の湯温が、ミルクの旨味、食感をもっとも活かす温度だとされているため、他のコーヒーに比べてカプチーノはぬるめに感じてしまう、ということです。
カプチーノは朝に飲むもの!
そんなカプチーノですが、イタリアでは朝に飲むコーヒーだという認識が一般的のようで、基本的には午前中にしかオーダーが入らないようです。日本人は食後や就寝前によく飲みますが、イタリア人からしてみると少し変な光景らしいですよ。
また、食事中のカプチーノはかなりオカシイ人に思われるのだとか!イタリア人にとってカプチーノは“ミルク”という部分が強いらしく「食事中にミルクを飲むのか?」というような感覚で見られてしまうようです。
カプチーノがぬるい理由はミルクの甘味を活かすため!
カプチーノがぬるいのには、しっかりとした理由がありました。一番美味しい状態でカプチーノを飲むため考え尽くされた結果、あれくらいの温度に行き着いたということです。
また、イタリア人は日本人ほど熱い飲み物に対する耐性がないらしく、イタリアで飲むコーヒーは日本で飲むより少しぬるいんだとか。いずれにせよ、カプチーノは普通のコーヒーよりも少しぬるくても問題ないということは知っておいてくださいね!