コーヒーをもっと趣味に

サイフォン式コーヒーの抽出が難しいとされる理由

サイフォン式コーヒーの抽出が難しいとされる理由

喫茶店やテレビなどで、一度は目にしたことがあるのではないでしょうか。どこか懐かしいサイフォンコーヒー。近年、再び注目が集まってきているようです。

しかし、一般的にサイフォンでコーヒーを淹れるのは難しいとされています。

なぜひと口に難しいと言われているのか、ここで理由について解説します。

サイフォンコーヒーの概要

サイフォンとは、下の球状の部分を「フラスコ」、上の筒状の部分を「ロート」を使って抽出します。コーヒーのできる過程が、ガラス製の器具ごしに楽しめる演出効果の高い抽出方法です。

真空濾過式と呼ばれる抽出方法で、フラスコのお湯をアルコールランプで熱し、蒸気の圧力によってお湯を移動させて抽出します。手際よく作れたら、周囲の注目が集められるかもしれませんね。

サイフォンは他の抽出方法よりも淹れた瞬間の香りが立ちます。これは豆の持っている味わいを一番素直に引き出せる抽出方法でもあります。

サイフォンコーヒーが難しいとされる理由

火加減

サイフォンコーヒーはアルコールランプでお湯を直接熱して入れるため火加減に注意しなければなりません。

火加減が弱いとお湯の温度が低く、上がっていくお湯の速度が遅くなります。そのため、コーヒーの粉末がお湯につかっている時間が長くなり、おいしさが半減してしまします。

逆に火加減が強すぎると、温度が高くなるため、コーヒー豆を焼いてしまい、風味が損なわれやすくなります。

フィルターの保存

サイフォンコーヒーを入れる際には、ネルと呼ばれる布製のフィルターを使用します。ネルフィルターはペーパーフィルターと違い使い捨てではないため、手入れが必要です。

使用後のフィルターは、濾過機につけたまま煮沸し、付着しているコーヒーの粉を完全に取り除きます。その後、冷水を入れた容器に入れ冷蔵庫などで保存します。保存中は毎日水の交換をしてください。

手技

サイフォンコーヒーは、お湯がフラスコからロートにあがってきた後に攪拌します。攪拌はコーヒーの味や香り、風味を決定するためのとても重要な要素です。

しかし、攪拌するときには少しコツが必要です。ここで攪拌するときのコツをまとめてみました。

1度目の攪拌について

フラスコから上がってきたお湯によってコーヒーの粉末が浮きます。その際、グルグルとかき回すのではなく、浮いてきたコーヒーの粉末をほぐすように攪拌してください。

混ぜすぎるとコーヒーの風味が損なわれるので、混ぜすぎには注意してください。2~3回を目安に円を書くように混ぜます。

2度目の攪拌について

火を弱め、ロートの中の気泡を確認しながらしばらく待ちます。60秒経過する前に火を止め、2度目の攪拌をします。1度目と同じような感覚で攪拌します。攪拌し終わったら、コーヒーエキスがフラスコに滴下するのを待ちます。

滴下時間の目安は1分を基本としましょう。それを超えてしまうと、コーヒーの風味や香りが失われてしまいます。

攪拌の善し悪しを判断するコツ

攪拌の善し悪しを判断するコツは、攪拌した後に現れる「泡」にあります。気褐色のキメの細かい泡が表面に表れていれば攪拌は成功した証拠です。

攪拌はコーヒー粉の内部にお湯が浸透するのをサポートする役割があります。サイフォンでの攪拌は、ドリップコーヒーの「蒸らし」にあたります。

サイフォン式が難しいとされる理由まとめ

サイフォンコーヒーは演出効果が高い淹れ方ですが、手技には少しコツが必要です。サイフォンコーヒーを入れるのは難しいと言われますが、コツを覚えてしまえば、人を選ばず、安定したコーヒーを淹れられます。火加減や、ヘラでコーヒーを攪拌するところが抽出工程の中で一番のポイントになります。

上記で紹介したコツを念頭に置き、ご家庭でもおいしいサイフォンコーヒーを淹れてみてはいかがでしょうか。

About the Author

coffeemecca編集部

Coffeemecca編集部です。Coffeemecca編集部はコーヒーをもっと趣味に、コーヒーをもっと好きになってもらう記事やコンテンツを鋭意制作中です!