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コーヒーの生豆精選過程で使用する「パルパー」とは?

コーヒーの生豆精選過程で使用する「パルパー」とは?

コーヒーを精選する時に使用する「パルパー」という機械。一体どんな役割をするものなのでしょうか。今回は「生豆の精選過程で使用するパルパー」についてご紹介します。

コーヒーの精選処理とは?

精選処理とは、収穫したコーヒー果実から種子を取りだし、乾燥させるまでの作業のことです。コーヒー果実を天日で乾燥させてから脱穀する「ナチュラル法」や、水で発酵させてから脱穀する「ウォッシュド法」など、国や地域によって採用されている方法は異なります。

この精選処理の違いがコーヒーの風味や品質を決定づける大切な工程のひとつとなっています。

パルパーについて

パルパーとは、農業において果肉などを除去する機械のことです。コーヒーの精選過程では、コーヒー果実の果肉をはぎ取るために使用されます。収穫した果実をパルパーにかけると、完熟したものは果肉を取り除かれて次の精選工程へ進みますが、未成熟な果実は固く果肉がうまくはがれないためこの段階で選別されます。

パルパーは常に清潔でなくてはならない?

パルパーには、果実を圧迫して果肉を取るタイプと、果実を突起のついた金属面に押しつけて果肉を取るタイプがあります。たくさんの果実を処理するため、パルパーに果肉が残ったまま使用すると別の果実の汚染につながる場合があります。パルパーは常に清潔な状態で使用することが必須です。

パルパーにかけられた果実のその後

パルパーによって果肉除去された果実は乾燥され、パーチメントと呼ばれる内果皮に包まれた状態で保管されます。パーチメントの状態で保存すると生豆の水分量が安定し傷みづらくなるのです。

パーチメントコーヒーは、出荷される直前に脱穀し生豆を取り出します。スクリーン別に分けたあと、欠点豆をおおまかに取り除き麻袋に詰められ、世界各地へと出荷されます。

生豆の精選過程で使用する「パルパー」とは まとめ

パルパーとは、コーヒー果実の果肉を除去する機械で、ナチュラルやウォッシュドなどの精選過程で必ず使用されるものです。

完熟した果実だけが果肉を除去されて次の工程へと進みますが、未熟な果実はこの段階で選別されます。パルパーに果肉などが残ったまま新しい果実を入れてしまうと、悪臭の原因になるため、常に清潔な状態で使用することが大切になります。

パルパーは、コーヒーの精選処理には欠かせない機械なのです。

About the Author

AMIAMI

愛知県生まれ。親族がコーヒー卸売業を営み、幼少より喫茶店とコーヒーに親しみがある。ブラジルコーヒー鑑定士・SCAAカッピングジャッジなどの受講経験、焙煎経験あり。コーヒーは焙煎したてより、寝かせてから飲みたい派。猫と、物作りが好き。